世界とその歴史は、でたらめな人物によるでたらめなできごとによって成り立っていることを、たいていの人は知ってるだろう。だからこそ、いかにもありそうな与太話が心底おかしいのである。
しかし、これだけ気宇壮大な法螺話を構想、執筆したのは、偉業である。文句なしに楽しめる作品だ。
ヨナス・ヨナソン(柳瀬尚紀訳),2014,窓から逃げた100歳老人,西村書店.(3.18.2022)
お祝いなんてまっぴらごめん!100歳の誕生日パーティの当日、アラン・カールソンは老人ホームの窓から逃走した。ひょんなことからギャング団の大金を奪ってしまい、アランの追っ手は増えていく。けれども、当の本人はなるようになるさとどこ吹く風。それもそのはず、アランは爆弾つくりの専門家として、フランコ将軍やトルーマン、スターリン、毛沢東ら各国要人と渡り合い、数々の修羅場をくぐり抜けてきた過去の持ち主だったのだ。20世紀の歴史的事件の陰にアランあり!過去と現在が交錯するなか、次々展開するハチャメチャ老人の笑撃・爆弾コメディ、日本初上陸!
ヨナス・ヨナソン(中村久里子訳),2019,世界を救う100歳老人,西村書店.(3.18.2022)
アランの101歳の誕生日パーティ祝いに、親友ユーリウスが熱気球を用意した。乗り込んだはいいが、あることをやらかして、ふたりは一路インド洋上空へ。大海原を漂流するふたりを助けたのはなんと北朝鮮の船だった。またたく間にブリーフケースいっぱいの密輸ウランをめぐる地球規模のトップシークレットに巻き込まれ、怒濤の冒険が始まった!トランプにメルケル、プーチン、金正恩、世界のリーダーが続々登場。紙ナプキンに書かれた機密文書、ナチとの遭遇、大量の違法アスパラガス…。ドタバタ歴史改変小説『窓から逃げた100歳老人』続編、笑撃の再上陸!
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