Entrance for Studies in Finance

ブラジル 利下げに転換(2011年8月31日)

ブラジルという国について

人口2億近い(2008年の国連推計で1億9400万人) 中南米の人口の3割 
人口と国土面積 世界で5位
面積851万平方キロメートル 日本の22.5倍
世界有数の鉱物資源国 鉄鉱石 ボーキサイト レアメタル 石油など
人口1億9076万人(2010年調査 世界5位) 原語ポルトガル GDP2兆900億ドル(2010年 世界7位)
1822年 ポルトガルから独立

BRICSの中でも個人消費はじめ内需の比率高い 輸出動向に左右されにくい
高金利のための大量の海外資金の流入が見られる
経済規模8位 2008年の金融危機後経済は急回復 2010年の実質経済成長率は7.5%

現在GDP順位は7位 10年以内に5位とも 
2014年 サッカーワールド杯
2016年 リオデジャネイロ 夏季五輪
を契機にさらなる飛躍が見込まれる

ジルマ・ルセフ大統領(労働党政権 ブラジル初の女性元首)ではあるものの賃金抑制 財政支出削減に動く

2011年に入りブラジルレアルは上昇基調(2011年1月中旬ー8月中旬)。この間、物価上昇(6月の消費者物価上昇率は前年同月比6.71%)もあり中央銀行はたびたび金利を引き上げる。また財務省は融資規制。
6月8日 4回目の利上げ0.25%引き上げて年12.25%
7月20日には5回目の引き上げで(計1.75%引き上げ)政策金利は12.50%に。景気過熱の鎮静が期待される
  1-3月 実質GDP前期比1.3%増(前年同期比4.2%増)
  4-6月 前期比0.8%増(前年同期比3.1%増)
レアル相場の上昇により株価は2011年に入ってから大きく下げるが、レアル上昇の一服感から回復期待も(8月中旬)
2011年8月31日 ブラジル中央銀行は約2年ぶり に政策金利引き下げ0.5%引き下げ12.0%にするとの決定 景気減速懸念 レアル高防止の狙いもある。従来のインフレ抑制重視の利上げから一転、米欧のリセッション(景気後退)への対応は注目された。

利上げ 景気失速懸念を生む面も
日本では レアル高 高利回り ブラジル債券投資信託が人気
レアル高終わると 逆風
またレアル高はブラジル製造業にはマイナス

1960年代後半
1970年代前半 ブラジルの軌跡
1980年代   対外債務問題
1990年代前半 ハイパーインフレの時代

 物価上昇 高金利 通貨高
高金利 投資マネー レアル高 国内産業には打撃
利上げには製造業の抵抗強い

輸出品目 鉄鉱石(同国の埋蔵量は480億トン 最近新たな鉱床が発見された)など天然資源多い(国営石油会社ペトロブラス 資源大手ヴァーレ 鉄鋼ゲルダウ)携帯電話オイ 海外企業の進出続く
南米1の工業国 自動車生産で世界6位 航空機(リージョナルジェット)で強い
2007 大規模なインフラ整備計画PACを発表(2007-2010)
2010年3月PACの第2段(2011から4年間)
製造業は競争力低下
 1999年 変動相場制に移行
 南米諸国連合UNASURを主導
 ベネズエラ主導の米州ボリバル代替統合構想ALBAをけん制
複雑な税制 高金利 
 レアル高 2006年以来 実質4割上昇との指摘がある
 ブラジル之株価指数(ボベスパ指数 サンパウロ取引所の代表的株価指数 米国市場と取引時間重なるため
米国市場の影響強くうける)
 西側の超低金利政策の裏になっている側面
 景気過熱を抑える措置
 懸念材料としてインフレがある。インフレ圧力 
2010年の実質経済成長率は7.5% 1986年以来24年ぶりの7%台(2011年3月3日 )地理統計院発表
2009年はマイナス成長(マイナス0.2% マイナス0.6%とも いずれにせよマイナスは1992年以来17年ぶり 2009年の物価上昇率4%台前半) 政府の景気対策により2010年は7.5%増 24年ぶりの高成長
GDP規模で世界7位のイタリアなみ
GDPの6割は個人消費(内需に依存した経済構造に特徴)⇒(中国は4割以下 インド ロシアは5割台) 消費は年率8%程度の伸び
物価上昇率は6%程度(11年3月頃)

2011年9月6日 1ドル1.657ドルのレアル安で取引終わる
2011年8月31日 ブラジル中央銀行 0.50%引き下げ決定 引き下げは約2年ぶり 市場予想を覆す決定(インフレ抑制より内需下支えの姿勢を鮮明にする) レアル急落へ(高金利狙いの投機資金に一矢報いる レアル高は国内製造業には負担 インフレ圧力高まる恐れ)
2011年7月20日 0.25%引き上げ決定12.50%(世界最高水準の政策金利) ⇒ 大幅な利上げで景気に悪影響の懸念
2011年6月8日  0.25%引き上げ決定12.25% 
2011年4月20日 0.25%引き上げて年12.00%
2011年3月2日 中央銀行0.50%利上げ年11.75%
2011年1月の消費者物価上昇率5.99%(前年同期比) インフレ目標は4.5%を基準に上下2%以内
2011年1月19日 中央銀行 半年ぶりに0.50%利上げ 年11.25%
2011年1月 ルセフ大統領就任 (就任後たびたび中央銀行に利下げによる利下げ求める)
2010年の消費者物価指数上昇率前年比5.91%上昇(2004年の7.60%以来)
2010年9月1日 中央銀行通貨政策委員会 年10.75%に据え置く
2010年12月3日 中央銀行 預金準備率引き上げ 当座預金などについては8%から12%へ
2010年4月28日 中央銀行 0.75%引き上げ 年9.50%
2010年3月17日 中央銀行(通貨政策委員会) 年8.75%に据え置き
 
2009年10月 外国人投資家による債券投資等に関する金融取引税(いわゆるトービン税)復活(再導入)
            2%から4%へ(株式はそのまま)
      背景 内外金利差 大量之海外資金の流入 通貨レアル高 国内インフレ 


証券市場論 現代の証券市場 証券市場論リンク
財務管理論 現代の金融システム 財務管理論リンク
ビジネスモデル 企業戦略論
東アジア論 东亚洲论
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「Area Studies」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2024年
2023年
人気記事