Entrance for Studies in Finance

恐怖指数 volatility index

恐怖指数 volatility index (別名VIX)
 恐怖指数fear indexとかfear gaugeとも呼ばれる。株価指数のオプション価格の日次データをもとに今後30日間
 の変動可能性を予測するもの(%で示される)
 もともとシカゴオプション取引所が算出 米S&P500が今後1ケ月でどの程度動くと市場がみているかを指数化したもの

 年率換算指数化。シカゴオプション取引所HPで開示。2008年のリーマンショック時には80超。2011年の欧州債務危機のときは

 40台後半。15を下回ると市場に楽観論広がるとみる。2014年7月初旬10.32.2007年以来7年ぶり(欧米バブル時なみ)の低水準。

 市場のムード改善の反面、バブルが懸念される状況。
 日本では日経平均オプション価格をもとに大阪大学と日本経済新聞社がそれぞれ算出

 日経平均VI 2014年7月17日 14.00 前日比1.06ポイント低下。2010年11月の算定開始以来最低。

2011年夏から秋
 各国の恐怖指数は2011年7月末から8月にかけてギリシャの債務不履行や金融システム不安を受けて2倍以上に増加した。
 米国の恐怖指数は安定の目安とされる20以下のところから一気に危険水域とされる40を超えるところまで上昇した。
 8月5日には米国債の初めての格下げもあった(8月5日)。
 8月にはFRBが金融緩和姿勢を繰り返し表明した。これを受けてか米国の恐怖指数は一度は30台まで落ちた。
 ところがドイツの指数は9月は40を突破。10月には40の後半に入り、米国の指数も10月初旬には再び40台に入った。
(後から見ると9月末ころから米国の株価は量的緩和を受けて上昇局面に入った)
 このように欧州債務危機は2011年夏から秋にかけて各国の恐怖指数を押し上げることになった。
 米国景気の持ち直し受けて12月にはVIXは20台に低下。2012年1月19日には19.57と2011年7月25日以来ほぼ半年ぶりに
 20を下回った。

 なお為替相場についても1ケ月先の円相場見通しを予想変動率(volatility)として、通貨オプション価格をもとに算出している(%で示される)。
 そもそもこのvolatilityの大きさはオプション価格を決めるもの。なかでも将来予測であるimplied volatilityの大きさが重要だとされています。その値からオプションの理論価格を推定できる。volatilityが上昇するときはオプション取引がにぎわうということでもある。
 日経225 オプション取引の説明

VIX 米シカゴオプション取引所が米S&P500種株価指数のオプション価格をもとに算出
15 今後30日間の株価変動可能性を予測するもので15というのは年率でみて15%変動する可能性があるというもの。
volatility index wiki
  先行き1ケ月の株価変動の不確実性の大きさを示す
日銀レビュー 2012-J-2

hisitorical volatilityとimplied volatilityの説明 数学教室
なお historical volatility は過去の値。implied volatility これからの予測値だと
されています。そしてvolatility indexはimplied volatilityとされていて、
その数値15というのは1標準偏差68.26%の確率で上下15%の範囲に振れることを示します。
この説明は明解ですが、数学教室では期間をこれから1年としていることに注意が
必要です。市場で話題になるvolatility indexは通常はこれから30日間の予測だからです。

chart park
VIXの低下 市場心理の改善 株価の続伸につながる?
VIXの上昇 リスクオフ

投資手法例(投資への応用)
投資家心理悪化へ
VIX先物の買い 投資家心理の悪化時に上昇
VIX call optionの買い 同上

投資家心理沈静へ
VIX先物の売り
VIX put optionの買い 投資家心理沈静時に上昇

大阪大学
大阪大学金融保険教育研究センター 日経平均225オプション価格の日次データをもとに次の1ケ月間に市場がどれほど変動するか
予測するもの このデータの公開開始時期はまだ特定できていないが以下の杉原論文(2009年)にすでに紹介があるので
2009年時点ではすでに公開されていたようだ。
杉原論文(日銀2009年)

bloomberg nikkei volatility index
大証の日経平均オプション価格をもとに日本経済新聞社が算出
2010年11月19日から公表を行っているとのこと(協力:野村金融工学研究所)
iFinanceの説明(日経平均VI)
なおこれに先立って公表されていた数値に日経平均IVがある(1989年6月-2010年11月)。
これについては以下の説明を参照のこと
iFinanceの説明(日経平均IV)
日銀レビュー論文 2012-J-2

originally appeared in Feb.18, 2012
corrected and reposted in May 28, 2012

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