Cormac McCarthy(1933-2023)の2006年発表の同名の小説The Road をJohn Hillcoatが監督映画化したもの。2009年公開。
小説は2007年にピューリツア賞(Pulizer Priza for Fiction)を受賞している。文明の終末を迎えたアメリカ大陸を南に向かって旅を続ける父子の姿が描かれる。
なぜ文明が滅んだのかは描かれない。地震が繰り返し起こっているようだ。荒涼とした大地で木々は枯れ大地は緑を失い、空は常に暗い。文明の終末を迎えてから10年以上の時が経過している。希望を失った人々は次々に死を選んでいる。
少年は文明の終末のあと産まれた。男(Viggo Mortensen)の女は、絶望の中で息子を出産した。その後10年近く耐えたのちに女はある日、家を飛び出してしまった。寒さと飢えで死んだと思われる。男は息子と南に向かう旅を続けている。あてがあるわけではない。途中で店などに入るが、すでに略奪は終わっており残されているものは少ない。食糧と靴が大事だ。男は誰も信用できない。事実、食糧が無くなった世界では人が人を狩る状況が生まれている。男は息子に心の火を運んでいるのだと説く。登場人物には名前がない。名前で呼び合うこともない。おそらく男と息子二人がこの世のすべてで孤立しているからだ。
画面に映る荒涼たる風景はワシントン州のセントへレンズ山(St.Helens 1980年5月18日に大噴火を起こし1986年まで活動続く。2004年10月に噴火活動再開し2008年まで活動続く)周辺や、ハリーケーン・カトリーナhurricane Katrina(2005年8月末に襲来)に見舞われたNew Orleansで撮影されたものが使われている。
official trailer
quotes in the road
The Road opening scene
The Road ending scene