in her shoes (2005) wiki
in her shoes
Jennifer Weinerの小説をCurtis Hansonが監督映画化。小説がもとのためかやや冗長。しかし印象的な映像が連続する点で見飽きない佳作である。
Rose(Toni Collette)とMaggie(Cameron Diaz)は姉妹。最初に姉妹が暮らすのはフィラデルフィア。Roseは法律事務所で働く弁護士。Maggieはどの仕事も続かず居候の身。つまらないいさかいでRoseの家を飛び出したマギーは、フロリダの祖母を尋ねることを思いつく。やがて祖母Ella(Shirley Maclain)と、ローズとマギーが音信普通だった事情、二人がなぜ共同生活していたかが浮かび上がってくる。
映画のなかで2つの詩が効果的に使われている。これは原作が小説であることをうかがわせる点だ。
フロリダの老人ホームでマギーが老いた失明した元教授に最初に読んで上げたElizabeth BishopのOne Artという詩poemsはつぎのように始まる。
The art of losing isn't hard to remember; so many things filled with the intent. to be lost that their loss is no disaster.
訳例 One Art
朗読 Tom O'Bedlan, One Art
clip 1/3
Maggieの読み方がたどたどしい。Magieeは難読症dyslexiaとの想定。
最後にMaggieが結婚式で読むのはE.E.Cummingsのi carry your heart with meという詩だ。つぎのように始まる。
i carry your heart with me(i carry it in my heart)i am never without it
(any where i go you go, my dear;and whatever is done by only me is your
doing, my daring)
Mark Colemanの朗読 i carry your heart with me
朗読 Tom O’Bedlan, i carry your heart with me
clip 3/3
フィラデルフィアのやや寒い雰囲気とフロリダの老人ホームの様子が対比的に描かれる。
関心を持ったのはここで描かれる老人ホーム。個人用のフラットはかなり大きい。健康な人は日中はスポーツを楽しみ、車で買物に出かける。施設内に病院もある。
印象的な話というのはたとえばこうだ。弁護士事務所を辞めたRoseがビジネスとして始める犬の散歩の話。弁護士事務所の友人に誘われてランチに入るスシレストラン(なにを注文するかは見ものである)など。そして冒頭述べたように映像は一場面ずつよく計算して細部まで組み立てられている。
The Notebook (2004)ではWalt Whitmanのcontinuitiesという詩が使われている。
Written by Hiroshi Fukumitsu. You may not copy, reproduce or post without obtaining the prior consent of the author.
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