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Catherine II エカテリーナ2世
(生没 1729年ー1796年 在位 1762年ー1796年 )
第 8代 ロシア皇帝
帝政ロシアの隆盛は、
エカテリーナ2世の存在をなくしては語れません。
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現在のポーランドに位置した神聖ローマ帝国 ポメラニア地方の
小さな領邦君主の家柄に生まれた
聡明な少女 = ゾフィー・アウグスタ・フレデリーケは、
数奇な運命に導かれ、14才の時 ロシア皇太子妃候補となり
サンクトペテルブルグに到着 ・・
程なく後の第7代皇帝 = ピョートル3世の妃となります。
ゾフィーは、ロシア正教に改宗し、
Catherine エカテリーナと改名します。
偶然にも、
初代ロシア皇帝 = ピョートル1世 (ピョートル大帝)の妃であり、
第 2代皇帝となったエカテリーナ1世と同名です。
ちなみに、ドイツ語や英語では、『カトリーナ』 『キャサリン』
とも呼ばれます。
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1762年、
第 7代皇帝に即位したピョートル3世 (1728年ー1762年) は、
人望、統率力に欠け、わずか6ヶ月で失脚し、
その後謎の死を遂げます。
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第 8代ロシア皇帝に即位したエカテリーナ2世は、
本領を発揮します。
彼女が目指したものは、初代皇帝 = ピョートル大帝と同じ、
「ロシアのヨーロッパ化」 です。
多くの政治的手腕とともに、
彼女が遺したエルミタージュ美術館などの文化遺産は、
いまもサンクトペテルブルグを彩る美のシンボルです。
後世、彼女にまつわる様々なゴシップも
女帝の存在感の大きさを浮かび上がらせます。
帝政ロシアを支えたロマノフ王朝には、
1917年のロシア革命まで14人の皇帝が存在しますが、
日本人がよく知る皇帝は、
初代ピョートル大帝、女帝エカテリーナ2世、
そして非業の運命を生きた最後の皇帝 = ニコライ2世
くらいではないでしょうか ・・
その中でも、多くの書籍やドラマなどで知られる
エカテリーナ2世は別格です。
次回は、エカテリーナ2世が遺した文化遺産を紹介します。
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