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京都観光の中心から離れた
『千本ゑんま堂 引接寺 (いんじょうじ ) 』 には、
大挙して観光客が押し寄せることはありません。
しかし、ここはとても興味深い寺です。
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引接寺は、現在は 『尼寺霊場26番札所 』 です。
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尼寺のせいでしょうか ・・・
どこか女性的なやさしさが漂います。
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(本堂は通常開帳されず、閻魔大王の顔だけが見える )
引接寺が建つ場所は、
葬送地 = 蓮台野 (れんだいの ) のすぐ手前 ・・・
かつて、供養のための卒塔婆が
数多く立ち並んでいたことからその名が付いた
『千本通 』 に面しています。
(7月24日のブログ参照 )
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/d0/c289fc4ce6181e01730b3131ac529bbb.jpg)
(開帳した本堂 )
寺名の 『引接 (いんじょう ) 』 は
『引導 (いんどう ) 』 と同義語で、
仏が死者を浄土へと導くことを意味します。
つまり、引接寺は、
この世とあの世の境界に建つ寺なのです。
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閻魔大王は、
死後の行き先 (天国か地獄か ) を決める裁判官です。
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向かって右には 『司命尊 (しめいそん ) 』 ・・・
生前の行状を閻魔大王に伝える、いわば検事です。
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向かって左には 『司録尊 (しろくそん ) 』 ・・・
裁判の顛末を閻魔帳に記録する書記官です。
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『司命尊 』 の前には小野篁 (おののたかむら ) ・・・
小野篁は、この世とあの世を行き来する
神通力を身に付けていたと伝えられます。
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小野篁は、夜な夜な冥界を訪れ、
閻魔大王裁判の弁護役を務めました。
小野篁が世話になった人物の裁判では、
閻魔大王を説得し生き返らせたという逸話も残っています。
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さて、京都には、
小野篁が冥界への入り口として使った古井戸が存在します。
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