ヴィクトリアハーバー ・・・
ヴィクトリアピーク ・・・
どちらも、ヴィクトリア女王の名前を冠した
香港のシンボルです。
イギリスの統治下、繁栄を極めた香港は、
1997年7月、中国に返還されました。
この一大イベントに際し、
中国の一部となることに危惧の念を抱いた多くの人々が、
返還を前に香港を離れました。
しかし、返還後、時をおかずに再び香港に戻って来ました。
返還後の一時期、少しだけ明るさを失った夜景は、
程なくして、返還前を凌駕する輝きを取り戻しました。
香港で20年以上、
イベント関係の会社を経営する日本人のKさんは、
『返還後、大きな変化はなかったですね。
あえて言えば、中国の標準語である
マンダリン語 （北京語 ） を勉強する人が
増えたことくらいです。 』 ・・・ と。
高層ビルであろうと、
足場に竹を使うことも変わりません。
香港の名物だった屋台の多くは、
返還後、
フードコートに移りました。
陽気な店主からは、
『料理の味に変わりはないよ。
おいしいと言ってもらえるものをつくっているだけさ。』
と、いたってシンプルな答え。
返還後の香港で何度も耳にしたのは、
「香港は香港 」 という言葉 ・・・
そして、いつしか、 『返還後 』 という言葉が、
香港の人々の日常会話から消えました。
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