1923年 (大正12年 関東大震災の年 ) に完成した小樽運河 ・・
海上に停泊した船舶からの貨物を荷揚げするために
活躍した運河ですが、
時代の流れとともに、
小型の舟に小分けした物資を
人の力によって運ぶ方法は時代遅れとなり、
1960年代には運河は無用の長物となりました。
やがて、運河を取り壊すという計画が持ち上がりました。
しかし、古いレンガ造りの倉庫群や、
屋根に雪どめを施した
ノスタルジックな風情は人々の心をひきつけて離さず、
市民グループによる熱心な保存運動が起こりました。
運河は守られ、
1980年代には、ガス灯や散策路が整備されました。
その結果、
小樽の運河は一大観光スポットとしてよみがえりました。
1996年には、国土交通省 都市景観大賞審査委員会が
1991年から2000年にかけて日本全国から選定した
高いデザイン水準を持つ100の街 = 都市景観100選に
選ばれました。
いま運河のほとりに佇むと、
樺太貿易に沸いた港町の面影が偲ばれます。
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