斯く語りき

思ったこと、感じたことを書いています。

お手並み拝見というところでしょうか

2017-11-08 23:45:00 | MLB
イチローも放出、ジーター氏のビジネスライクな姿勢

彼の経歴を見てみるとミシガン大学に籍があるとのことで、なんでも入団の際に勉強との両立が難しくなってきたので一時中断の形になっているそうです(参照・Wikipedia)。そんなミシガン大学の大学院には経営学を学ぶ部門もあるとのことなので、もし彼が経営学を専攻していたら今回のオーナー就任も成る程と頷ける気がします。

そんな彼は名門中の名門であるNew York Yankees一筋の選手生活を送りました。そのYankeesのオーナーといえば父のGeorge氏(2010年に死去)や息子のHank氏やHal氏がいるSteinbrenner一族です。特にGeorge氏は豪腕であり煩型でもあった人で、彼もGeorge氏の手腕と周囲からの喧騒を間近で見たり感じたりしてきた筈です。

今回の彼の第一歩を見ていると、やはりSteinbrenner一族の様なタイプには絶対にならないし、旧態然な重鎮を追い出したのは余計な嘴を入れてもらいたくない気持ちの現れかと思います。

そもそも重鎮たちが居座ってもチームは低迷を続けてきた訳です。そんな現実があるのに、況してや花形スターだったJeter氏が新たな経営者として君臨してきたとなると彼らとの意見の相違からくる軋轢も出てくると考えるのが妥当でしょう。下手すれば四面楚歌に陥るかもしれませんし、その状態から開放させる為に彼らの機嫌取りに終始していたら同じ事の繰り返しになってチームの立て直しは永遠に始まりません。それを嫌ったのだと思います。

勿論、Jeter氏も如何なる経緯があろうとも結果は全て受け入れるという覚悟はあるでしょう。ただ、同じ結果を受け入れるならば自分の考える方向性で勝負に出た方が納得できると踏んだと思います。選手時代は人格者であったとしても、それと経営者としての手腕は別物ですから、基本姿勢が丁寧であったとしても大勝負に出る時は鬼にもなるという覚悟が必要です。否、如何なる業種であっても経営者は時には鬼にならないと難局で躓いてしまいます。

年内は就任に関する事柄で奔走するでしょうし、大型契約を結んだ選手との契約見直しにも着手するとのことですから、本格的に彼の目指す方向性が判るのは来年の春以降ではないでしょうか。一先ず御手並拝見というところです