お母さん:こんなに暑いと(亡くなった)じいちゃんもビックリやろね
小四女児:まだコロナ続いてんのかよ!てビックリするだろうね。じいちゃん元気かな?死んだけど
兵庫県内の小学校にかよう四年生の女の子は昨年、病気療養中のお祖父さんを亡くし、この夏、初盆を迎えるにあたり、お母さんと女の子はこんな会話をしていたそうです。
じいちゃんが大好きだったという女児は恋しそうに遠くを見つめ、「じいちゃん元気かな?死んだけど」といいました。
この話をLINEで知った方が、女の子の疑問に答えてくれそうな人を探したところ、兵庫県神戸市の大本山須磨寺の副住職が答えてくれたそうです。
「おじいさんは、きっと元気にしていますよ。姿は見ることはできないかもしれないけど、実は、いつもそばで見守ってくれています。遠いところに行ってしまったわけではなくて、すぐ近くで支えてくれている。だから、今日のようにおじいさんのことを話している言葉もきっと聞こえていると思う。そして、きっと喜んでいると思う。忘れてはいけないことは、おじいさんも、みんなのことをいつも考えて思ってくれているということ。それは、生きていた時のように目には見えないし、耳でも聞くことはできない。でも、おじいさんのその思いを心で受け止めてください。それは、毎日を感謝の心で過ごしていればきっとできることだと思います」
この副住職の言葉をお母さんが読み上げると、女の子は神妙な顔つきで感想を口にしたそうです。
「感想は・・・うまく言葉にできへん。でも、どこかにじいちゃんがおるんやな、と思ったらさびしくない!」
お盆が過ぎてしまいましたが・・・日本では古くから真夏にご先祖様を供養する風習があったようです。そこに、仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という、旧暦7月13~16日に行われる行事が伝わり、だんだんと一つの行事になっていったと考えられています。1873年に日本は新暦になり、多くの地域ではわかりやすくちょうど1ヶ月ずらして(月遅れにして)、8月15日前後に行うようになり、ちょうど以前の旧暦のままに近いので「旧盆」「旧のお盆」などということもあります。
「旧盆」「旧のお盆」というくらいですから、「新盆(しんぼん)」「新のお盆」とは時期的にはいいませんが、亡くなった方の四十九日の法要を終えてから、初めて迎えるお盆のことをいいます。ちなみに「しんぼん」は千葉県や長野県、「あらぼん」は北関東、「にいぼん」は中部以東で多く使われ、西日本では主に「初盆」が多いようです。
また、8月15日は終戦の日にもなります。ですから、日本人にとっては亡くなった方への想いが強くなる時期であり、「生きるとは何なのか、死とはどういうことなのだろうか」ということを考える大切な機会でもあると思います。
今日も、私のブログにお越しいただいてありがとうございます。
今日がみなさんにとって、穏やかで優しい一日になりますように。そして、今日みなさんが、ふと笑顔になる瞬間、笑顔で過ごせるときがありますように。
どうぞ、お元気お過ごしください。また、明日、ここで、お会いしましょう。