野球小僧

突然 / ZARD

「突然」は1996年7月にリリースされた、ZARD7枚目のオリジナルアルバム「TODAY IS ANOTHER DAY」に収録された曲です。FIELD OF VIEWに提供した曲のセルフカバーになります。

ZARDは表舞台に出る事はほとんどありませんでした。基本的にZARDはソロプロジェクトであり、数人のバックバンドがいますが、坂井泉水さん個人をZARDと称する事もあるとのことです。

私が、初めてZARDの曲を聞いたのが、1991年1月にフジテレビ系で放送されていたドラマ「結婚の理想と現実」の主題歌「Good-bye My Loneliness」でした。初めて聞いた坂井泉水さんの歌声が美しく気に入ったことでした。

坂井さんの少し鼻にかかった高音は透明感があり、透きとおった感じがしました。また、声を伸ばさず、単語のように区切って唄う感じと、メディアにほとんど露出しないミステリアスな感じが、また興味を持たせました。また、リリースした曲の多くがドラマやCMとのタイアップというものもあり、繰り返し聴こえてくる、その詩とメロディーは耳に残りました。

まるで、恋の告白のような文章、印象的な一行詩、坂井さんは作詞のため日々メモをつづり、人々の孤独や寂しさに優しく寄り添う名曲を生み出してきました。

坂井さんが亡くなった時のニュースは「突然」でした。

この曲の冒頭の歌詞。

♪突然君からの手紙 あの日から途切れた君の声♪

ですが、私にも、正確に言いますと、私の周囲にもこの「突然」状況が訪れました。

会社の健康診断も順調に順番に終わらせ、終わりに近づいたところ呼び止められ「できれば病院へ行って診てもらった方がいい」と言われました。

「じゃ、来週の金曜日にでも行ってくるかな」と思って、ここぞとばかり週末に休みを取ってちょっと病院へ行って診てもらい、2.5連休にしてしまおうと目論んでいました。

その矢先、翌日になって見覚えのない内線番号から電話があり、「明日、産業医の先生と面談をお願いします」とのことでした。そして、次の日に面談に行くとドアを開けた瞬間に「はい、今すぐ病院へ行って」と有無を言わさず、しかも、紹介状付きで行って来いというのです。

急遽、職場へと戻り上司と近くにいた同僚に話をして病院へと向かいます。一応、会社を出る前には、産業医の先生からは簡単に説明がありましたが、渡された紹介状は、封がしてあったため何が書いてあるかわかりません。

まあ、ちょっと4月中旬から5月中旬にかけて、ちょっと体調の悪い日がありましたが、2~3日で元に戻たこともあって、天候不順によるものだと思っていました。

指定された時間よりも5分くらい遅れて到着し、総合受付で30分くらい待ち、言われた診療科受付へ行くと、待ってましたと言わんばかりに診察室に案内されました。

診察室で待っていたのは、産業医の先生が教えてくれて、紹介状の宛名とは違う先生でした。失礼ながら、例えるならば、お笑い芸人「馬鹿よ貴方は」の平井“ファラオ”光さんのヒゲなしバージョンです。

ファラオ先生の問診開始と思いきや、違う先生がやって来て「すぐに検査室へ行って」と言われ、順番待ちの方を飛び越して優先的に検査。検査が終わるないなや「今度は治療室へ行って」となり、治療室でベットに横になりながら、ファラオ先生からの問診開始。

しばらくして、詳細な検査結果を持ってきた別の先生が「はい、このまま入院」になってしまいました。

突然のことで、私からの手紙はないものの、この日から会社では私の声は途切れています。


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