本格的な雪のシーズンですが、高速道路近くの電光掲示板に「すべり止め必要」や「チェーン規制」という道路情報を見る機会が増えてきました。
こちらでは、普通に見る道路情報ですが、あまり雪道の走行とは縁のない地域の方にとっては、「すべり止め必要」と「チェーン規制」の違いの正しい意味をご存知ない方もいらっしゃるかもしれません。中には、雪の降る地域の方でも、雪道に慣れた方でも「すべり止め必要」と「チェーン規制」を同じように考えている方がいるかもしれません。
それもそのはずでして、2018年12月に「道路標識」「区画線および道路標示に関する命令」が一部改正され、新たに「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の標識が定められました。この改正によって、全国の高速道路7区間と国道6区間が、チェーン規制を実施する区間として定められています。
■高速道路
新潟県・長野県：上信越道（E18）/ 信濃町IC～新井PA（上り線）区間 24.5km
山梨県：中央道（E20）/ 須玉IC～長坂IC区間 8.7km
長野県：中央道（E19）/ 飯田山本IC～園原IC区間 9.6km
石川県・福井県：北陸道（E8）/ 丸岡IC～加賀IC区間 17.8kim
福井県・滋賀県：北陸道（E8）/ 木之本IC～今庄IC区間 44.7km
岡山県・鳥取県：米子道（E73）/ 湯原IC～江府IC区間 33.3km
広島県・島根県：浜田道（E74）/ 大朝IC～ 旭IC区間 26.6km
■国道
山形県：112号 / 西川町月山沢～鶴岡市上名川区間 15.2km
山梨県・静岡県：138号 / 山梨県山中湖村平野～静岡県小山町須走字御登口区間 8.2km
新潟県：7号 / 村上市大須戸～村上市上大鳥区間 15.3km
福井県：8号 / あわら市熊坂～あわら市笹岡区間 3.2km
広島県・島根県：54号 / 広島県三次市布野町横谷～島根県飯南町上赤名区間 2.5km
愛媛県：56号 / 西予市宇和町～大洲市北只区間 7.0km
このチェーン規制が行われた区間を走行する場合、「ノーマルタイヤ」はもちろん、「オールシーズンタイヤ」「スタッドレスタイヤ」を装着している場合でも、「金属」「ウレタン」「ゴム」「布」のいずれかのタイヤチェーンを装着する必要があります。「スプレータイプ」のタイヤチェーンは走行できません。
この区間でチェーン規制が行われた際に、チェーン非装着で走行した場合は、車両通行止め区間を走行したとみなされ、懲役6ヵ月以下、または罰金30万円以下が科される可能性があるのです。
（「チェーン」といえば、このお方です）
「すべり止め必要」は、各都道府県の公安委員会が定める滑り止めルール（道路交通規則・道路交通法施行細則）に基づいて発表され、走行の際にスタッドレスタイヤの装着か、ノーマルタイヤの場合はタイヤチェーンを装着する必要がある区間に発令されるものです。オールシーズンタイヤの場合、高速道路冬用タイヤ規制に対応しているものであればタイヤチェーンなしで走行はできます。
ちなみに、沖縄県以外の46都道府県の公安委員会では、道路が積雪または凍結した際には、タイヤチェーンを装着するかスタッドレスタイヤを装着しなければならないと決めています。
さらに、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、石川県、福井県、兵庫県、鳥取県、広島県では、冬用タイヤであっても「50％以上摩耗しているタイヤの使用禁止」です。これは、50％以上摩耗しているスタッドレスタイヤは、スタッドレスタイヤとしての使用限度を超えていることから、装着していても「すべり止めとはみなさない」ということになりますので、ご注意ください。
雪道や凍結路をすべり止め装着なしで走行した場合には、反則金が大型自動車等7000円、普通自動車と自動二輪では6000円、原動機付自転車では5000円となり、違反点数の減点はありません。
2020-2021冬シーズンは、ここ数年の暖冬と一転して、厳しい寒さと大雪に見舞われています。安全な冬の運転に心がけましょう。
あらためて、2度とこない今日という1日を大事に大切に過ごしたいと思います。
良いことはずっと続き、良くないことには、必ず終わりが来ると信じていきましょう。
今日も、私のブログを最後まで読んでいただき、ありがとうございます。明日もまた、元気にここでお会いしましょう。
