「朝っぱらから中島でいいんですか」
現在、NHK朝の連続TV小説「マッサン」の主題歌「麦の唄」。
TVで観たこともないのですが、歌は聴いたことがあります。
「朝っぱらから中島でもいいんです」
先日、今年の紅白歌合戦の出場歌手が発表されました。12年ぶりの出場です。
中島みゆきさんのすべての歌を知っている訳ではありませんが、中島みゆきさんの楽曲はあまり癖がないというか、あまり飽きが来ません。だからと言って毎日聴いている訳ではありませんけど。
デビュー曲の「アザミ嬢のララバイ(1975年)」はともかく(何がともかくなのかは自分でも?)、二枚目の「時代(1975年)」。実はこの曲は当時ヒットチャート(オリコン)の最高順位は14位でした。
ちなみに、1975年のヒット曲は「シクラメンのかほり(布施明)」、「昭和枯れすゝき(さくらと一郎)」、「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ(ダウン・タウン・ブギウギ・バンド)」、「時の過ぎゆくままに(沢田研二)」、「『いちご白書』をもう一度(バンバン)」、「年下の男の子(キャンディーズ)」、「22才の別れ(風)」、「私鉄沿線(野口五郎)」、「およげ!たいやきくん(子門真人)」、「心のこり(細川たかし)」、「俺たちの旅(中村雅俊)」、「ルージュの伝言(荒井由実)」、「ささやかな欲望/ありがとう あなた(山口百恵)」、「我が良き友よ(かまやつひろし)」、「なごり雪(イルカ)」、「サボテンの花(チューリップ)」、「それ行けカープ(塩見大治郎)」、「がんばれ長嶋ジャイアンツ(湯原昌幸)」などが流行しました。
流行り廃りは世の定めですが、中島みゆきさんの「時代」は世の中が移り変っても、色褪せることなく、聴き続けられ、歌い継がれ文化庁などが「日本の歌百選」にも選ばれ、教科書にも載り、小中学校の卒業式でもよく歌われています。
人を越えて、世代を超えて、「時代」を越えていろいろなメッセージを投げかけてくれます。
それが長く、愛されている理由でもあるのでしょうね。
12年前に紅白歌合戦に出演した際の「地上の星(NHK「プロジェクトX~挑戦者たち~」)」ではビジネスマンの心を振るわせ、熱くし、明日への活力を与えてくれました。
♪つばめよ 高い空から 教えてよ 地上の星を
「空と君のあいだに(日本テレビ系「家なき子」)」はストーリーと見事まで一致した、純粋な愛情を表現していました。
♪空と君とのあいだには 今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら 僕は悪にでもなる
「浅い眠り(フジテレビ系「親愛なる者へ」)」でも家族とは、夫婦とはを問いかけています。
♪ああ二人 気づかない 失ってみるまでは
誰が一番ほしい人なのか 何が一番つらいことなのか
「最後の女神(TBS系「筑紫哲也 NEWS23」エンディング・テーマソング)」は「時代」のリメイク版。世の中には誰かが誰かに助けを求めている。自分も誰かの助けになれるだろうと。
♪あぁ あれは壊れたオモチャ いつもいつも好きだったのに 僕には直せなかった
夢の中で今も泣いている 言葉にならない SOSの波
「世情(TBS系「3年B組金八先生」挿入歌)」。世の中のいつも、綺麗事ばかり。「変えよう」。でも、どこか他人事。厄介なことには関わりたくない。自分から変えようとはしない。本当に変えたいと思う人は、世間では誰も助けてはくれない。だけど、もがき苦しみながらも挑戦しつづけている。
♪世の中はいつも変わっているから 頑固者だけが悲しい思いをする
変わらないものを 何かにたとえて その度崩れちゃ そいつのせいにする
「糸(TBS系「聖者の行進」)」。仕合わせ‐めぐりあわせで生きて行くのです。
♪縦の糸はあなた 横の糸は私
逢うべき糸に出会えることを 人は仕合わせと呼びます
「二隻の舟(フジテレビ系「海峡を渡るバイオリン」)」。時間というものは、いろんな思い出を過去へと連れて行ってしまいます。だけど、どうして寂しいことだけ残していくのだろうか。
♪難しいこと望んじゃいない 有り得ないこと望んじゃいない
時よ 最後に残してくれるなら 寂しさの分だけ 愚かさをください
「銀の龍の背に乗って(フジテレビ系「Dr.コトー診療所」)。誰もが自分の未熟さ、非力さを感じることがあります。そんな今日までの自分と決別し、明日からは勇気を持って動いて行こうと。
♪夢が迎えに来てくれるまで 震えて待っているだけだった昨日
明日 僕は龍の足元へ崖を登り 呼ぶよ 「さあ、行こうぜ」
そして、「麦の唄」。また、明日への活力に繋がっていきます。
♪麦は泣き 麦は咲き 明日へ育っていく
久しぶりに紅白歌合戦で中島みゆきさんでもいいんじゃないですか。