先日、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が、現在MLB(メジャーリーグベースボール)で使用されている全本拠地球場(30球場)でホームランを記録したニュースがありました。
さて、MLB本拠地のグラウンドに使用される土や砂はどの産地のものを使うと決まっているわけではないのですが、30球場のうち26球場ではペンシルベニア州西部の土が使用されています。

現在の本拠地
エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム(カリフォルニア州アナハイム):天然芝 / ロサンゼルス・エンゼルス
ブッシュ・スタジアム(ミズーリ州セントルイス):天然芝 / セントルイス・カージナルス
チェイス・フィールド(アリゾナ州フェニックス):人工芝 / アリゾナ・ダイヤモンドバックス
シティ・フィールド(ニューヨーク州ニューヨーククイーンズ):天然芝 / ニューヨーク・メッツ
シチズンズ・バンク・パーク(ペンシルベニア州フィラデルフィア):天然芝 / フィラデルフィア・フィリーズ
コメリカ・パーク(ミシガン州デトロイト):天然芝 / デトロイト・タイガース
クアーズ・フィールド(コロラド州デンバー):天然芝 / コロラド・ロッキーズ
ドジャー・スタジアム(カリフォルニア州ロサンゼルス):天然芝 / ロサンゼルス・ドジャース
フェンウェイ・パーク(マサチューセッツ州ボストン):天然芝 / ボストン・レッドソックス
グローブライフ・フィールド(テキサス州アーリントン):人工芝 / テキサス・レンジャーズ
グレート・アメリカン・ボール・パーク(オハイオ州シンシナティ):天然芝 / シンシナティ・レッズ
ギャランティード・レート・フィールド(イリノイ州シカゴ):天然芝 / シカゴ・ホワイトソックス
カウフマン・スタジアム(ミズーリ州カンザスシティ):天然芝 / カンザスシティ・ロイヤルズ
ローンデポ・パーク(フロリダ州マイアミ):人工芝 / マイアミ・マーリンズ
アメリカンファミリー・フィールド(ウィスコンシン州ミルウォーキー):天然芝 / ミルウォーキー・ブルワーズ
ミニッツメイド・パーク(テキサス州ヒューストン):天然芝 / ヒューストン・アストロズ
ナショナルズ・パーク(ワシントンD.C.):天然芝 / ワシントン・ナショナルズ
オラクル・パーク(カリフォルニア州サンフランシスコ):天然芝 / サンフランシスコ・ジャイアンツ
オリオール・パーク・アット・カムデンヤーズ(メリーランド州ボルチモア):天然芝 / ボルチモア・オリオールズ
ペトコ・パーク(カリフォルニア州サンディエゴ):天然芝 / サンディエゴ・パドレス
PNCパーク(ペンシルベニア州ピッツバーグ):天然芝 / ピッツバーグ・パイレーツ
プログレッシブ・フィールド(オハイオ州クリーブランド):天然芝 / クリーブランド・ガーディアンズ
オークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアム(カリフォルニア州オークランド):天然芝 / オークランド・アスレチックス
ロジャーズ・センター(カナダ・オンタリオ州トロント):人工芝 / トロント・ブルージェイズ
ターゲット・フィールド(ミネソタ州ミネアポリス):天然芝 / ミネソタ・ツインズ
T-モバイル・パーク(ワシントン州シアトル):天然芝 / シアトル・マリナーズ
トロピカーナ・フィールド(フロリダ州セントピーターズバーグ):人工芝 / タンパベイ・レイズ
トゥルーイスト・パーク(ジョージア州カンバーランド):天然芝 / アトランタ・ブレーブス
リグレー・フィールド(イリノイ州シカゴ):天然芝 / シカゴ・カブス
ヤンキー・スタジアム(ニューヨーク州ニューヨークブロンクス):天然芝 / ニューヨーク・ヤンキース
※2027年開場予定
ニューラスベガススタジアム(ネバダ州パラダイス):天然 / オークランド・アスレチックス
その土はすべて「デュラエッジ(DuraEdge)」という会社が手がけているとのこと。
デュラエッジの社長は大学卒業後、父親が経営するペンシルベニア州にある建設資材会社に就職。会社ではゴルフ場の芝の管理なども行っていました。
地元の大学のグラウンド新調プロジェクトに携わることになり、まったく新たなグラウンドにする計画を立てました。しかし、大学側は前例のないグラウンドにすることにためらいがあったそうですが押し切ったそうです。
芝についてはゴルフ場事業で実績も資料もあった一方で、土についてははまったく資料がなかったことからゼロから調査。そこで、沈泥と土の比率を細かく測定し、さまざまな砂を混ぜて独自のミックス土を作り上げました。そのなかで鍵となるのが、デュラエッジの工場の近くでしか採れないという赤土だったそうです。
そして、この土を使ったグラウンドで試合をした高校や大学をつうじて話題が広まり、2002年に独立リーグのワシントン・ワイルドシングスの本拠地で導入され、その数年後にはMLBのフィラデルフィア・フィリーズの本拠地でも使うようになり、現在では26球場で使われるようになりました。
ピッツバーグ・パイレーツは地元紙の取材に対して、「グラウンドに革命を起こし、延期や遅延になりそうな試合を救いました」とコメントしています。
その理由は、「土はメンテナンスしやすく、スライディングなどのあとでも塊になりにくいので、イレギュラーバウンドも起きにくい」とのこと。また、「吸水性が高いので多少の雨天でも問題なく試合ができる」ということで、試合延期によるコストの削減も実現しているとのこと。
実際にパイレーツでは2008年秋にデュラエッジを導入するまで、年平均5.6試合が雨で延期になっていましたが、導入後は年平均2.5試合に減少しているそうです。
さらにMLBの本拠地球場だけではなく、全米で約1200~約1500カ所の球場でデュラエッジの土が導入されていることのこと。
なお、デュラエッジの土は日本でも購入可能のようです。ただし、パイレーツが傘下のマイナーリーグの球場にも導入した際の費用は約1万5000ドル~約5万ドルだそうです。
円安ですからねえ。
本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。
今日という日がみなさまにとって、よい一日になりますように。
また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。
さて、MLB本拠地のグラウンドに使用される土や砂はどの産地のものを使うと決まっているわけではないのですが、30球場のうち26球場ではペンシルベニア州西部の土が使用されています。

現在の本拠地
エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム(カリフォルニア州アナハイム):天然芝 / ロサンゼルス・エンゼルス
ブッシュ・スタジアム(ミズーリ州セントルイス):天然芝 / セントルイス・カージナルス
チェイス・フィールド(アリゾナ州フェニックス):人工芝 / アリゾナ・ダイヤモンドバックス
シティ・フィールド(ニューヨーク州ニューヨーククイーンズ):天然芝 / ニューヨーク・メッツ
シチズンズ・バンク・パーク(ペンシルベニア州フィラデルフィア):天然芝 / フィラデルフィア・フィリーズ
コメリカ・パーク(ミシガン州デトロイト):天然芝 / デトロイト・タイガース
クアーズ・フィールド(コロラド州デンバー):天然芝 / コロラド・ロッキーズ
ドジャー・スタジアム(カリフォルニア州ロサンゼルス):天然芝 / ロサンゼルス・ドジャース
フェンウェイ・パーク(マサチューセッツ州ボストン):天然芝 / ボストン・レッドソックス
グローブライフ・フィールド(テキサス州アーリントン):人工芝 / テキサス・レンジャーズ
グレート・アメリカン・ボール・パーク(オハイオ州シンシナティ):天然芝 / シンシナティ・レッズ
ギャランティード・レート・フィールド(イリノイ州シカゴ):天然芝 / シカゴ・ホワイトソックス
カウフマン・スタジアム(ミズーリ州カンザスシティ):天然芝 / カンザスシティ・ロイヤルズ
ローンデポ・パーク(フロリダ州マイアミ):人工芝 / マイアミ・マーリンズ
アメリカンファミリー・フィールド(ウィスコンシン州ミルウォーキー):天然芝 / ミルウォーキー・ブルワーズ
ミニッツメイド・パーク(テキサス州ヒューストン):天然芝 / ヒューストン・アストロズ
ナショナルズ・パーク(ワシントンD.C.):天然芝 / ワシントン・ナショナルズ
オラクル・パーク(カリフォルニア州サンフランシスコ):天然芝 / サンフランシスコ・ジャイアンツ
オリオール・パーク・アット・カムデンヤーズ(メリーランド州ボルチモア):天然芝 / ボルチモア・オリオールズ
ペトコ・パーク(カリフォルニア州サンディエゴ):天然芝 / サンディエゴ・パドレス
PNCパーク(ペンシルベニア州ピッツバーグ):天然芝 / ピッツバーグ・パイレーツ
プログレッシブ・フィールド(オハイオ州クリーブランド):天然芝 / クリーブランド・ガーディアンズ
オークランド・アラメダ・カウンティ・コロシアム(カリフォルニア州オークランド):天然芝 / オークランド・アスレチックス
ロジャーズ・センター(カナダ・オンタリオ州トロント):人工芝 / トロント・ブルージェイズ
ターゲット・フィールド(ミネソタ州ミネアポリス):天然芝 / ミネソタ・ツインズ
T-モバイル・パーク(ワシントン州シアトル):天然芝 / シアトル・マリナーズ
トロピカーナ・フィールド(フロリダ州セントピーターズバーグ):人工芝 / タンパベイ・レイズ
トゥルーイスト・パーク(ジョージア州カンバーランド):天然芝 / アトランタ・ブレーブス
リグレー・フィールド(イリノイ州シカゴ):天然芝 / シカゴ・カブス
ヤンキー・スタジアム(ニューヨーク州ニューヨークブロンクス):天然芝 / ニューヨーク・ヤンキース
※2027年開場予定
ニューラスベガススタジアム(ネバダ州パラダイス):天然 / オークランド・アスレチックス
その土はすべて「デュラエッジ(DuraEdge)」という会社が手がけているとのこと。
デュラエッジの社長は大学卒業後、父親が経営するペンシルベニア州にある建設資材会社に就職。会社ではゴルフ場の芝の管理なども行っていました。
地元の大学のグラウンド新調プロジェクトに携わることになり、まったく新たなグラウンドにする計画を立てました。しかし、大学側は前例のないグラウンドにすることにためらいがあったそうですが押し切ったそうです。
芝についてはゴルフ場事業で実績も資料もあった一方で、土についてははまったく資料がなかったことからゼロから調査。そこで、沈泥と土の比率を細かく測定し、さまざまな砂を混ぜて独自のミックス土を作り上げました。そのなかで鍵となるのが、デュラエッジの工場の近くでしか採れないという赤土だったそうです。
そして、この土を使ったグラウンドで試合をした高校や大学をつうじて話題が広まり、2002年に独立リーグのワシントン・ワイルドシングスの本拠地で導入され、その数年後にはMLBのフィラデルフィア・フィリーズの本拠地でも使うようになり、現在では26球場で使われるようになりました。
ピッツバーグ・パイレーツは地元紙の取材に対して、「グラウンドに革命を起こし、延期や遅延になりそうな試合を救いました」とコメントしています。
その理由は、「土はメンテナンスしやすく、スライディングなどのあとでも塊になりにくいので、イレギュラーバウンドも起きにくい」とのこと。また、「吸水性が高いので多少の雨天でも問題なく試合ができる」ということで、試合延期によるコストの削減も実現しているとのこと。
実際にパイレーツでは2008年秋にデュラエッジを導入するまで、年平均5.6試合が雨で延期になっていましたが、導入後は年平均2.5試合に減少しているそうです。
さらにMLBの本拠地球場だけではなく、全米で約1200~約1500カ所の球場でデュラエッジの土が導入されていることのこと。
なお、デュラエッジの土は日本でも購入可能のようです。ただし、パイレーツが傘下のマイナーリーグの球場にも導入した際の費用は約1万5000ドル~約5万ドルだそうです。
円安ですからねえ。
本日も、拙文最後までお読みいただきありがとうございます。
今日という日がみなさまにとって、よい一日になりますように。
また、明日、ここで、お会いしましょう。それではごめんください。