ななちゃんが息を引き取ってから、すぐには涙が出ませんでした。
一晩中、横にいました。
何度も身体を触って、ひょっとしたら息をしているのではないか?と確かめてました。
ななちゃんは目を開いたままでした。
寝るときも目を開けてる犬だったので、まるで寝ているだけのように思えました。
まぶたを何度もさすって目を閉じさせました。
ネットで葬儀社を探しました。
覚悟してたとか言ってた割に、そういう調査はゼンゼンしてなかったし。
保冷剤でお腹を冷やせとか、硬直する前に身体を丸めておけとかいろいろ書いてありました。
でも結果としてななちゃんは筋肉もぜい肉も残ってなかったせいか、硬直しませんでした。
ペットの火葬業者はたくさんありました。
でも火葬用の焼却施設を備えた車で格安に。
というのはなんとなく納得できませんでした。
屋外で焼く?に抵抗あったし。
格安じゃなくたっていい。
ななちゃんにしてあげられる最後のことだから、
そんなのどうでもいい。
葬儀社に連絡して、一緒に持たせるものをどうしようか考えて、昔気に入っていたロープのおもちゃを取り出して
ななちゃん、これ持ってく?
と訊いたとき、もうこれで遊ぶことは永遠にないんだと
急に理解が湧いてきて、初めて声を出して泣きました。
結局、家からは車で一時間ほどのところにある火葬場に行きました。
最期のお別れをして、ストレッチャーが炉に入れられるとき、ななちゃんの目が開いてました。
何かを伝えたかったのかな。
待合室には3組の家族がいました。
人間の場合はしゃべったり、お菓子食べたり、笑ったり、お酒のんだりして待つことが多いと思いますが、そんなことはありませんでした。
若いお兄さんが号泣してました。
40分ほど待ちました。
人間とほぼ同じようにお骨上げして、これはどこの骨だとか説明もしてくれました。
誰にでも言ってるのかもしれませんが、
しっかりした骨ですね。14歳で歯が全部揃ってるのはスゴいね
などと言われて。
喜んでいいのか、悲しんでいいのかよく分からず。
でも、スゴく、かわいい骨でした。
一緒に入れるお墓探さなきゃ