「風が吹くとき」(1986年 イギリス 原題:When the Wind Blows )
イギリスの片田舎で年金生活を送る老夫婦ジムとヒルダ。
世間から切り離されたように暮らす彼らの情報源はテレビやラジオ、新聞だけだ。
それらを通じて、ジムは戦争が起こったことを知る。
ジムは政府が発行するパンフレットに従い、家の中に核シェルターを作り始めた。
それは家のドアを壁に立てかけた程度の簡易なもの。
放射能をよけるために窓を白いペンキで塗り、シェルターに保存食を運び込む。
「カーテンを汚さないで!」
ヒルダに叱られながら、ジムは準備を進めていく。
かつて二つの世界大戦を経験したのだ。
今度もたいしたことはない。
政府の言うとおりにしていれば大丈夫だ。問題ないというジム。
ヒルダにとって戦争は遠いところで起こるもの。
それよりなにより彼女にとっては家事のほうが大事なのだ。
やがて、核ミサイルが発射されたことをラジオが告げる。
あと3分で飛来。
ジムはヒルダを担いでシェルターに逃げ込む。
「オーブンがこげる!」
ヒルダはそれだけを心配している。
家はすさまじい爆風と熱風に襲われ破壊されるが、2人は生き延びる。
テレビやラジオは壊れ、完全に世間から隔絶されてしまうが、政府が助けに来てくれることを信じて2人は家の瓦礫を片付け始める。
しかし待てど暮らせど救援は来ない。
食料も尽きかけたころ、2人の身体に変調が顕れる。
下痢、抜け毛、紫の斑点・・・
衰弱しながら、それでもジムは政府を信じ待ち続ける。
しかし、やがて2人を訪れたのは救いの手ではなく、静かな眠り。
スノーマンでおなじみの絵本作家レイモンド・ブリッグズの同タイトルの本が原作です。
もう25年も前になるんですね。
小さなシアターで友人と2人で見ました。
メガネを忘れてしまった友人のために最前列の席に座りました。
画面を見上げるような姿勢で1時間半を過ごしたため、映画館を出る頃には首が痛くてたまりませんでした。
見終わったときの感想は「暗いね」のヒトコト。
この友人とはミニシアター系の映画をよく一緒に見に行きましたが、このときだけは2人ともあまり多くの会話を交わさずに別れた記憶があります。
かわいらしい絵柄とは対照的に、後半衰えていく夫婦の姿は無残です。
無知は怖い。盲目的に信じることは怖い。そんな風に思わされた映画でした。
タイトルはマザー・グースの歌に由来しています。
「坊や、ねんねよ、樹のこずえ、
風が吹いたら、揺りかごがゆれる。
枝が折れたら、揺りかごが落ちる、
坊やも、揺りかごも、みな落ちる。」
マザー・グースには多くの教訓が含まれていますね。
これは、思いあがった人や野心的な人に対する戒めの歌といわれています。
どんなに驕り高ぶっていても風のひと吹きでどうせ落ちてしまう。
原発問題が報道される度に、遠い昔に見たこの映画のことを思い出していました。
主題歌はデヴィッド・ボウイ。
日本語版の監督(監修)は大島渚さん。
ジムの声は森繁久彌さん、ヒルダは加藤治子さんでした。
イギリスの片田舎で年金生活を送る老夫婦ジムとヒルダ。
世間から切り離されたように暮らす彼らの情報源はテレビやラジオ、新聞だけだ。
それらを通じて、ジムは戦争が起こったことを知る。
ジムは政府が発行するパンフレットに従い、家の中に核シェルターを作り始めた。
それは家のドアを壁に立てかけた程度の簡易なもの。
放射能をよけるために窓を白いペンキで塗り、シェルターに保存食を運び込む。
「カーテンを汚さないで!」
ヒルダに叱られながら、ジムは準備を進めていく。
かつて二つの世界大戦を経験したのだ。
今度もたいしたことはない。
政府の言うとおりにしていれば大丈夫だ。問題ないというジム。
ヒルダにとって戦争は遠いところで起こるもの。
それよりなにより彼女にとっては家事のほうが大事なのだ。
やがて、核ミサイルが発射されたことをラジオが告げる。
あと3分で飛来。
ジムはヒルダを担いでシェルターに逃げ込む。
「オーブンがこげる!」
ヒルダはそれだけを心配している。
家はすさまじい爆風と熱風に襲われ破壊されるが、2人は生き延びる。
テレビやラジオは壊れ、完全に世間から隔絶されてしまうが、政府が助けに来てくれることを信じて2人は家の瓦礫を片付け始める。
しかし待てど暮らせど救援は来ない。
食料も尽きかけたころ、2人の身体に変調が顕れる。
下痢、抜け毛、紫の斑点・・・
衰弱しながら、それでもジムは政府を信じ待ち続ける。
しかし、やがて2人を訪れたのは救いの手ではなく、静かな眠り。
スノーマンでおなじみの絵本作家レイモンド・ブリッグズの同タイトルの本が原作です。
もう25年も前になるんですね。
小さなシアターで友人と2人で見ました。
メガネを忘れてしまった友人のために最前列の席に座りました。
画面を見上げるような姿勢で1時間半を過ごしたため、映画館を出る頃には首が痛くてたまりませんでした。
見終わったときの感想は「暗いね」のヒトコト。
この友人とはミニシアター系の映画をよく一緒に見に行きましたが、このときだけは2人ともあまり多くの会話を交わさずに別れた記憶があります。
かわいらしい絵柄とは対照的に、後半衰えていく夫婦の姿は無残です。
無知は怖い。盲目的に信じることは怖い。そんな風に思わされた映画でした。
タイトルはマザー・グースの歌に由来しています。
「坊や、ねんねよ、樹のこずえ、
風が吹いたら、揺りかごがゆれる。
枝が折れたら、揺りかごが落ちる、
坊やも、揺りかごも、みな落ちる。」
マザー・グースには多くの教訓が含まれていますね。
これは、思いあがった人や野心的な人に対する戒めの歌といわれています。
どんなに驕り高ぶっていても風のひと吹きでどうせ落ちてしまう。
原発問題が報道される度に、遠い昔に見たこの映画のことを思い出していました。
主題歌はデヴィッド・ボウイ。
日本語版の監督(監修)は大島渚さん。
ジムの声は森繁久彌さん、ヒルダは加藤治子さんでした。
わたしはこの映画、観ていないのですが、
そういえばあったなぁ・・・って、ぼんやりと思い出しました。
うまく言葉が思い浮かびませんが、
でも、観たくなりました。
今だからこそ観ておきたいと感じました。
思い出させてくださって、ありがとう。
この映画はホントに怖いです。
お子さんがみたらトラウマになっちゃうんじゃないかっていうくらい怖いです。
コッソリ見てください(笑
amazonのプレビューを見たら、
羊草さんのおっしゃるとおり、
「怖い」という声が多く見られて、
買うのをためらってしまいました。
もしもこれから手に入れても
コッソリにします(^_^;)