岡山の山登り@FF山岳部

今日も笑顔で! 岡山の登山やトレッキングを楽しもう! 登山の後はラーメン食べよう!

「還るべき場所」笹本稜平著

2012年08月19日 | 
[これで持って歩ける]


以前購入していたが、紹介するのをすっかり忘れていた小説。

2008年にハードカバーの単行本として出版されていたものがソフトカバーとして再発行されたもの。
当時は津山市立図書館で借りて何度も読んだもので、早く文庫化されたらなと思っていた待望の一冊。
登山をする人は山岳小説として、登山をしない人は山岳サスペンスとして楽しめるはず。

世界2位の高峰K2やカラコルムを舞台に、圧倒的なスケールとスピードで展開するストーリー。
さまざまな登場人物が、それぞれに背負った人生や生活の中で山と対峙し、自分と対峙する。
緻密に現在のヒマラヤ登山の様子が描かれ、まさに現代の登攀風景を見ることが出来る。

珠玉の名言も多数あり、怒涛の展開は一気に読み通せること請け合いである。
単行本の時と本文は当然一緒であるが、表紙カバーのK2の写真が違っていた。
また、文庫化に際して解説も新たにされている。

<2008年の単行本紹介時のブログ>

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「還るべき場所」笹本稜平著
文藝春秋 文春文庫 2011年6月10日
860円(税込)

野草500種

2011年01月31日 | 
[ フルカラー 288頁 ]


津山市平福にある全国チェーンの大型ホームセンターで、新品本のディスカウントをやっていた。
発行書店の倉庫で眠っていた本を安く販売する、という企画。
嫌いではないので、なんとなく眺めていて見つけた、ながーいタイトルの本。
山に行けずにいる腹いせに、衝動的買い物をする。

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「野草~自然の中で楽しむ 里 野 林 海岸 の野草500種」

 監修・写真/平野隆久(植物写真家)

 永岡書店発行

 定価1850円

 1998年初版
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今回は上記定価の1000円引き、850円で購入。
1998年の初版だが、購入品は2009年発行とあり、第何版かの明記はない。
フルカラーで、1ページに2つの野草が文章と写真で紹介されている。
サイズはB6判の288ページの為、現場への携帯も可能かも。

ほぼ雑草と呼ばれているものから、山奥しか見られないものまで、たっぷりと500種を堪能することができる。
岡山県内ならば、この一冊でほぼ調べたいものが網羅できるように思う。

おかやまの山歩き 花・木100選と花10名座

2010年02月05日 | 
[ 新たなバイブル ]


新刊本を紹介。

新刊と言っても、昨年10月の発行。
このような本が出ているとは、全く知らなかった。
編集主体は「山陽カルチャーマウンテンクラブ」。

本の題名からして、山のガイドブックと思いつつ開いてみると、完全に花図鑑。
フルカラーで花が100種、それぞれ見開きでしっかり紹介されており、図鑑としての完成度は高い。
花色別目次や花暦なども入っており、使い勝手も考えられている。

そして花の名所として紹介されている10名座は以下の通り。

・朝鍋鷲ヶ山(金ヶ谷山、三平山)
・泉山
・大佐山
・岡山県立森林公園
・毛無山(白馬山、金ヶ谷山)
・三ヶ上
・那岐山(滝山、広戸仙)
・花見山
・櫃ヶ山・星山
・蒜山三座

括弧内の山は一つの山域として紹介されているもので、合計すると全18座。
どれも名だたる岡山の名山ばかり。
どの山域を歩いても、文句無しに楽しめるチョイスになっている。
一応、地形図とコースも掲載されてはいるが、ガイドとして利用できるレベルにはなっていない。
内容にいくつか間違いがあったり、ルート図も少しいい加減な部分が見られるのはご愛嬌か。
「おかやまの山歩き」というタイトルなのだが、掲載内容はほぼ県北部に限られており、県中部、県南部の記載はほとんど見られない。

私は今まで山の花に関しては、本書の中でも紹介されているが、羽賀実著「岡山の野の花」(全3巻)を教科書にしてきたが、それに代わるものになりそうだ。
最近、岡山の山関係でこれといった新刊がなかったように思うが、久々のヒットではないかと感じている。

岡山の山の草花を楽しむのに、最適な入門書ではないだろうか。

山の愛好家が作った花の本、敬意を表して利用させてもらおうと思う。

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「おかやまの山歩き 花・木100選と花10名座」
 
 著者:「おかやまの山歩き 花・木100選」編集委員会

 発行:吉備人出版 2009年10月25日 初版発行

 定価:1680円(税込)

「未踏峰」 笹本稜平著

2009年11月01日 | 



「 未踏峰 」笹本稜平 著

ここで逃げたら、
死ぬまで人生から逃げ続けることになる―。

ハンデを背負った三人の若者と、
未来を手放した伝説の登山家。
運命の出会いが、「祈りの峰」への扉を開く。
ヒマラヤを舞台に、人間の希望を描く感動長編!

圧巻の山岳シーン。
骨太の人間ドラマ。
著者懇親の感動力作。

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「未踏峰」笹本稜平著
 祥伝社 2009年10月27日刊行
 定価 1785円(税込)

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新刊発売情報。
私はまだ拝読していないので、新刊紹介の文面をそのまま引用している。
この作者は、私が以前から愛読している「還るべき場所」という山岳小説の作者である。

<以前に「還るべき場所」を紹介したブログ>

言う人に言わせれば、山岳小説のバイブルとも言われる新田次郎以降、次の世代の山岳小説を担ってゆく作家とも言われている。
「還るべき場所」のリアリティと臨場感には圧倒されながら読んだ覚えがある。
内容はほとんど知らないが、早く読んでみたいと思える本が増えたのがうれしい。

還るべき場所

2008年08月30日 | 
[ 厳しい山の姿の中に ]



以前から、面白い連載がある、と聞き及んでいたものが、刊行された。
図書館で見つけ、速攻借りて、一気に読ませてもらった。
感想は「面白いって?」「何言ってんだい、読めば分かるよ」
って感じになります。

出来すぎなストーリーではあるのですが、忠実に山の厳しさを感じます。
読み進むごとに、座右の銘にもなりそうな文言に引き込まれます。
「他のスポーツと登山の違うところは・・・」
とか、ちょっとしびれてしまいます。

多分、本書にあるような登山はしないまま一生を過ごすと思うのですが、
山への想う気持ちというところは、感じられたように思います。
山好きな方にも、そうでない方にも、お薦めできる一冊です。

津山市立図書館で貸し出ししています。

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「還るべき場所」笹本稜平著
文藝春秋 2008年6月13日刊
1943円(税込)