宮代学園台自治会

宮代学園台自治会の歴史と誇りを認識し、
つぎの世代へと引き継いでゆく
日々の足あとがこのページに刻まれます。

ワクチンは本当に必要か

2022年01月19日 | コラム

18日午後、大野知事が県庁で記者会見を開き、「蔓延防止要請しつつ感染対策と社会経済活動の両立をはかる」という形でブレーキとアクセルを同時に踏む施策を進めており、現場でどう対応するか迷う状況となっている。

宮代町は日本で最も早くワクチン接種を進め、12歳からの接種も最速で行なってきた。その延長で、新型コロナワクチンの追加接種(3回目接種)を積極的に推進している

一方前回コラムで、「新型コロナ感染症に関する一般質問比較 2021年12月07日 」を記したが、大阪府泉大津市の南出賢一市長、神奈川県鎌倉市の長嶋竜弘議員など、ワクチン接種推進を慎重に行なうべきとの動きも現われている。今回は、3回目接種がどの程度効果があるのかについて、世界のワクチン接種の情勢を踏まえて記しておきたい。

フリー国際情勢アナリストの田中宇氏が、世界のワクチン接種に対する最新の情勢を整理している。いつも中立的に世界情勢を見て深い解説をしている専門家としての意見である。

ーー<要約転載はじめ>--
【2022年1月15日】欧州ではワクチン接種が義務づけられ、人々は反復接種による免疫システムの破壊という史上最大の薬害を甘受するしかない。日本ではワクチン接種が義務でない。日本政府はWHOの命令に従って反復接種を呼びかけるが、接種するかどうかは各人が決める。企業内や社会的な接種圧力も強くない。間抜けで軽信的な人は接種を反復して自然免疫を失って自業自得で自滅していくが、そうでない人は接種を避けている。今は英欧の権威筋が反復接種の薬害性に気づいたところだが、そのうち世界的に接種の薬害が問題になっていく。これから接種しようとしている人は3-4か月延期して様子を見るのが良い。
ーー<要約転載おわり>--

ワクチン接種先進国のイスラエルでは4回目のワクチン接種が進んでいる。イスラエル最大級の医療機関シェバ・メディカルセンターで、4回目の接種を試験的に受けた医療関係者約150人について、接種から2週間後の抗体レベルなどを調べた結果は、「抗体レベルは上がったが、(既存の)ワクチンへの耐性が比較的高いオミクロン型に対しては部分的にしか効果がない」となっている。

1月11日に欧州連合(EU)の医薬品規制当局が「ブースター接種を頻繁に行うことで最終的には免疫力が低下するおそれがある」と警告を発した事実についてはよく検討しておく必要があるだろう。日本のメディアはこのような事実をほとんど報道しないが、週刊女性が上記警告を受けて日本の医療従事者が3回目接種をするかしないかをアンケート調査しており、オミクロン株蔓延に対応する医療従事者のホンネを聞くことができる(正反対のアンケート結果もある)。

世界各国で医療従事者やエッセンシャルワーカは仕事を遂行するためにワクチン接種を半強制的に求められるという立場になっている。一方で一般の住民のワクチン接種は、ご自身の判断に委ねられるべきと個人的には考えている。オミクロン株は重症化しないことも事実として分かってきているので、個人的には自然免疫を破壊する可能性があるワクチンよりも、オミクロン株に感染して自然に免疫獲得する方を選択したいと考える。

最後に、コロナ感染して重症化・死亡の情報はメディアで出回っているので、ワクチン接種後の副反応について埼玉県の情報を中心にした整理を記しておく(埼玉県死亡事例の図表↓)。

文責:福井宏


新型コロナ感染症に関する一般質問比較

2021年12月07日 | コラム

県内の越谷市議会、朝霞市議会などいくつかの12月議会傍聴をしてきました。宮代町議会とは異なり、子供へのワクチン接種、マスクの強要、ワクハラなどコロナ差別、ワクチン・検査パッケージなどへの対応・運用についての議論が行なわれていました。また全国の多くの市町村でも、同様の議論がされておりますので、他の自治体議会と宮代町議会の一般質問をよく比べてみましょう。

◆宮代町議会 議論なし 直近録画アップなし

令和3年第5回宮代町議会定例会(12月議会)会期予定表

令和3年第5回宮代町議会定例会(12月議会)一般質問通告書

12月8日(水)の本会議で、ワクチン3回目接種に関わる一般会計補正予算(予算書ー専決1号、専決2号)「新型コロナウィルスワクチン個別接種にかかる加算措置に対する負担金3,180千円」「新型コロナウィルスワクチン接種体制整備に対する補助金188,149千円」「新型コロナウィルス3回目接種にかかる負担金81,662千円」「新型コロナウィルスワクチン3回目接種にかかる補助金145,749千円」合計418,740千円が採決される。

 

◆熊本市議会

20211203_熊本市議会_自民党_小佐井かずのり議員_前半

20211203_熊本市議会_自民党_小佐井かずのり議員_前半 [社会・政治・時事] 熊本市議会一般質問(本会議場)14:00 小佐井賀瑞宜...

ニコニコ動画

 

20211203_熊本市議会_自民党_小佐井かずのり議員_後半

20211203_熊本市議会_自民党_小佐井かずのり議員_後半 [社会・政治・時事] 熊本市議会一般質問(本会議場)14:00 小佐井賀瑞宜...

ニコニコ動画

 

令和3年(2021年)第4回熊本市議会定例会一般質問通告

 

◆鎌倉市議会

鎌倉市議会 長嶋竜弘議員(鎌倉かわせみクラブ)
令和3年11月臨時会 鎌倉市一般会計補正予算(第8号)【質疑】

鎌倉市議会本会議 一般質問 長嶋竜弘議員 令和3年12月3日 9時30分

鎌倉市議会本会議 一般質問 長嶋竜弘議員 令和3年12月6日

12月定例会一般質問の質問者と質問の要旨

 

◆石垣市議会 直近録画アップなし

石垣市議会2021年9月一般質問  石垣 亨

石垣市議会2021年9月一般質問  石垣 亨 [社会・政治・時事] 議会制民主主義は議員の質で決まるのですね。石垣 亨 氏のような議員が全て...

ニコニコ動画

 

令和3年9月定例会 石垣市議会一般質問通告書

 

◆泉大津市議会 直近録画アップなし

令和3年第3回9月定例会 南出 賢一市長開会挨拶など

泉佐野市議会 定例会発言通告

文責:福井 宏


堰を切ったワクチン被害報道

2021年12月06日 | コラム

宮代町議会を傍聴に行ってきましたのでご報告します。こちらは、あくまで個人的な思想・信条に基づく見解に過ぎません。



文責:福井宏


ワクチン副反応および健康被害対応

2021年10月22日 | コラム

新型コロナ感染症の勢いが少し収まっております。一方でワクチン接種された後の副反応で体調を崩されている方もおられるとお聞きします。副反応を少しでも緩和するための情報や、もしもの時のために、ご自身の医療・保険契約関係の確認も大切です。

保険会社を訪問し、ワクチン接種後の副反応で入院・死亡した場合、入院給付金、死亡保険金が支払われることを確認しました(民間の医療保険、生命保険を販売している複数の会社の担当責任者に確認した情報です)。
保険会社によって手続きや対応は少ずつ違うようですが、ワクチン接種との因果関係によらず給付金は基本支払われるということでしたので、ご自身が加入している医療保険などの内容をよく確認されるとよいと思います。

保険会社とは独立した立場の医療関係者が整理した記事がありますので参考に貼っておきます。記事の最後段に新型コロナへの各保険会社の対応に関してリンクがあり、確認のために便利に活用できます。

一方で、予防接種法に基づく予防接種を受けた方に健康被害が生じた場合、その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは、市町村により給付が行われます。ただし厚生労働省が運営する予防接種健康被害救済制度はワクチン接種との因果関係が認められない場合には、給付が行われないようです(救済された例:10/22JNNニュース)。

ワクチン接種後に体調が優れないという方のために、コロナワクチン解毒(デトックス)の情報も整理してみました(ご参考)。

文責:福井 宏

宮代町年齢別ワクチン接種率(9月末時点)


【文化体育】アフターコロナ”学びの最前線”-その三

2021年07月19日 | コラム

「埼玉発世界行き」奨学生募集中~5/18 2021年4月30日 コラム

アフターコロナ”学びの最前線” 2021年5月16日 コラム

アフターコロナ”学びの最前線”~その二 2021年6月4日 コラム

こちらは上記コラムの続編です。世界市民の良識と宮代学園台住民の良識は異なっているのだろうか。東武動物公園駅西口駅前の商業施設にて無印良品の開店が間近になっているので、良品計画がどのようなお店を出店するのかよく吟味するために、世界的な人権擁護の視野で記してみた。

このところ世界のメディアでは、中国の新疆ウイグル自治区の綿製品などが強制労働で生産されている事実を人権違反として関係の企業を批判している良品計画に対しても同じ批判がむけられている

OGPイメージ

China Targets H&M With Xinjiang Propaganda Made for Home and Abroad

Beijing is beating back international criticism of its treatment of Uy...

 

 

中国や欧米などで高品質でシンプルな日用品を取り揃えたブランドとして業績を伸ばしている良品計画は、売上高の約半分を中国で稼いでいる。このような事業環境で良品計画は、中国政府と現地消費者を満足させるか、それとも人権活動家の警告に耳を傾けるかという二者択一を迫られている。

これに対して、良品計画の松崎曉社長は、7月2日の決算会見で「直近の監査では重大な違反はなかった」として新疆ウイグル自治区で栽培された綿を引き続き自社製品に使う考えを示している

少し前の話であるが、2011年に良品計画はイスラエルに出店する計画を発表したが、パレスチナ人たちがBDS(ボイコット、資本引揚げ、経済制裁)キャンペーンを行い無印良品のイスラエル出店中止を呼びかけた。その結果、良品計画は出店を中止した。

宮代学園台住民の良識が、良品計画のウィグル綿継続使用の意志をどのように受け止め、どのようなリアクションをするか見守りたい。

文責:福井宏

 

 


【文化体育】地域コミュニティは孤独を救えるかーその二

2021年06月11日 | コラム

前回のコラムを書いたとき、孤独・孤立が深刻な問題であると初めて認識した。そして家族と共に暮らしている人の孤独死や自殺が起きる前に、どうやって困っている人を発見して、助けてあげられるかを真剣に考えたいと思った。

高齢者の孤独死と並んで、若者の孤独・孤立による自殺の問題が注目されている。このコロナ禍で、特に若者の自殺率が高くなっているからである。20歳未満の若者の令和2年8月は自殺者数91人で、令和元年同月比2・2倍になっている。特に女子中高生では、中学生が前年同月比4倍、高校生が7倍以上に急増している。10代から30代の死因の第一位は自殺で、特に20代では亡くなる人のうち、2人に1人が自殺である。18~22歳の若者のうち4人に1人が自殺を本気で考えたことがあるとのデータもあり、10人に1人が自殺未遂を経験しているという。

若者たちも高齢者も、孤独に陥っている本人はほとんど声を上げない。自分から「いのちの電話」に問い合わせたり、「こころの健康相談の窓口」を訪れたりしない場合が多い。先に結論から書くと、私がゲートキーパー養成講座(3/1)で学んだ孤独・孤立に対する最も有効な処方箋は、「身近な人からの声かけ」であった。

自殺を思いとどまった理由として、「家族や恋人などが悲しむことを考えて」が多数を占め若者たち(15~17歳)が悩みを相談する相手の第一位は「学校の友だち」で70.2%となっている。親身になって話を聞いてもらえる人が、身近にいないから孤独・孤立に陥ってしまう分けで、この処方箋は的を得ている。これが機能するためには、交流の場が地域・近所にあって、親交がある人が身近に存在する必要がある。

実のところ、あかの他人が突然声かけしても耳に入らないであろうし、その辺の他人に相談を持ちかけたりはしない。会話が始まったとしても、強い否定思考や不合理な信念を持っている相手を正そうとすると、相手は逆に心を閉ざして状況を悪化させてしまうことが多いため、気軽に相談に乗ることも難しい。誰しも他人に干渉されたくないだろうし、各々自分が毎日生きるので精一杯なので、ケアしてあげられる人もなかなかいない。自助が基本で、周りに親身になってくれる人がいたらラッキーという現実なのかもしれない。

令和2年3月に町が行なった65歳以上の住民への意識調査によると、心配事や愚痴を話す相手は近隣ではなく、家族か親しい友人との結果となっている。不幸にも1人暮らしになったり、家族に悩みを打ち明けられない境遇に陥った際、孤独・孤立から免れる頼みの綱は、親しい友人ということになる。

この問題に対して「孤独・孤立対策特命委員会」の政策提言(5/20)が出ており、宮代町でも啓蒙活動や地域交流の場が提供されてきている。ただ、政府や自治体が主体にこのようなことを考え始めたら、税金の無駄使いだけで役に立たない形式的なものになってしまうという懸念の声もある。どうしても、健全な住民が先頭に立って身近な交流を深めるお友だち作りをサポートしないといけないだろう。

文責:福井宏


【文化体育】感染症の災禍と歴史

2021年06月05日 | コラム

黙食が再びライフスタイルに? 2021年04月26日 | コラム

ライブという文化が消えていく 2021年05月08日 | コラム

こちらは上記コラムの続編です。

新型コロナという災禍がライブという文化を停滞させ、黙食のような奇妙なライフスタイルに私たちを閉じ込めていることを先のコラムで記しました。先日会員のお一人から頂いている「がくえんだい」への投稿を拝見していて、感染症が新たな文化を生み出している歴史に気付かされました。

コロナ禍に「文を交わす」という贅沢を楽しめるお便りで、「二月堂の修二会‥1270年も続く行事」の下りに、感染症が新たな文化を生んできていることが触れられています。日本の文化や歴史を見直してみようと触発されるお便りが「がくえんだい」7月号に掲載されるのでご期待下さい。

聖武天皇(701~756年)が治めた天平時代は、奈良時代の最盛期で天平文化が花開きました。ところがこの時期には地震や疫病の大流行がありました。この十年と似た状況ですが、当時の地震や疫病、それに伴なう飢饉に悩んだ聖武天皇は、仏教の力を借りようと、国分寺や国分尼寺を各地に作らせ、その総本山の東大寺と法華寺を建て、大仏を建立しました。

感染症に伴なう文化の興亡について調べられている、こちらの記事より一部抜粋させて頂いています。東大寺二月堂の修二会(しゅにえ)は、天平勝宝4年(752年)に始まり、以来連綿と引き継がれて令和3年(2021年)には1270回を数えます。また日本は、大化以降248の元号を持ち、疾疫や疱瘡が関わる改元が42、地震が関わる改元が25あるとのことです。

災禍を乗り越えて、先人が新たな文化を築いてきたことを改めて知ることができました。日本の文化と伝統を支えている投稿者のご友人の方に、宮代学園台というあたらしい私たちのふるさとが、同じように日本の文化の一翼を担える場所になっていると見ていただけるよう日々深耕したいものです。

文責:福井宏

追記:感染症の歴史を科学の視野で分析して新型コロナの現状を語る分子生物学で世界トップの専門家:井上正康先生の貴重な動画を貼り付けておきます。気を確かにしてご覧になって下さい。


【文化体育】アフターコロナ”学びの最前線”~その二

2021年06月04日 | コラム

「埼玉発世界行き」奨学生募集中~5/18 2021年4月30日 コラム

アフターコロナ”学びの最前線” 2021年5月16日 コラム

こちらは上記コラムの続編です。

政府の教育再生実行会議(座長・鎌田薫前早大総長)は5月3日、新型コロナウイルスを踏まえた教育のあり方に関する提言を菅義偉首相に手渡しました。大学への「飛び入学」や大学3年での卒業といった多様な運用を支援する制度を新設するよう促しています。この制度は、海外留学を考える若い世代にとって大変有意義な受け皿となります。

提言の中で特に評価したい点は、「学びの多様化」と「オンライン教育」への本格的対応であると思います。大学の入学・卒業時期を柔軟に設定できるように制度対応されれば、留学しやすい環境が生まれます。オンライン教育を活用して、国内と海外の大学に同時入学して学びの質を深め、距離と時間の壁を克服する学びが実行可能になるように思います。

優秀な学生を発掘し、国際的に競争力を持った人材を育てるため、年齢にとらわれない教育改革をこの提言は目指しており、若い世代だけでなく第二の人生の出発を準備する高齢者にとっても、異なる視野での学び直しや留学という機会が拓けるのではないでしょうか。

文責:福井宏


【文化体育】地域コミュニティは孤独を救えるか

2021年05月21日 | コラム

統計データが物語る孤独

令和2年高齢社会白書によると、65歳以上で独居をしている人の数(全国)は、1980年当時は男性約19万人、女性約69万人であった。ところが2020年には男性約244万人、女性約459万人まで増えている。

一方、生涯未婚率も上昇している。国立社会保障・人口問題研究所が2015年の国勢調査をもとに算出したところ、生涯未婚率は女性で約7人に1人、男性だと約4人に1人に上っている。生涯未婚者は、時間の経過と共に必然的に独居になってしまう。

統計データから見る限り、住民の半数以上が 65 歳以上という学園台地域の高齢化に触れずには先に進めない。

もう一つ、自殺者統計データが示す現実がある。令和2年の自殺者数は全国で21,081人となり、対前年比912人(約4.5%)増であった。令和2年6月までは前年より減少傾向であったが7月から対前年比で増加に転じ、特に女性の自殺の割合が7月以降対前年比で高い傾向を示した。

町の平成25年から平成29年までの5年間累計の20歳以上の自殺者数は、男性が19人、女性が9人で、割合が最も多い区分は「女性・60歳以上・無職・同居」次いで「男性・20歳~39歳・無職・同居」「男性・60歳以上・無職・同居」と続いている。町の60歳以上の同居人有無による自殺者数の5年間累計の割合は、意外にも、全国・埼玉県より同居人ありの割合が多くなっている。

 

同居孤独死という実態

孤独死とは「事件性がなく、誰にも看取られることなく屋内で死亡し、死後2日以上経過してから発見されること」とされており、正確な統計データはないが警検視調査課などで年間約3万人ほどが孤独死に該当すると見ており、死因の約65%が病死、約10%が自殺と推計されている

男女間を比較した場合、女性よりも男性の方が地域の人たちとのコミュニケーションを苦手とする人が多く、老後に社会との接点を失う人が多いといわれる。妻に先立たれてしまったら助けを求める相手を失い、社会的孤立に陥る恐れが高く、それゆえに孤独死に陥る人が多いという傾向がある。

このところ、孤独死は若年化しており、40・50代でも孤立死の危険がある。また、コロナ禍での孤独死も増えているという。

同居人がいるのに孤独死が起きるという『同居孤独死』の実態が「クローズアップ現代+」(2021年4月13日NHK放送)で取り上げられた。過去にも、『同居孤独死』は2018年の1年間に、東京23区と大阪で204人いたことが報告されている。

一緒に住んでいても互いに孤立していて、会話すらない。生活時間が違えば食事の時間も、入浴の時間もなにもかもに隔たりができる。1週間の間で1回も顔を見ないで一緒に暮らす生活が常態化すれば、もはや相手のことを思いやることも、存在そのものを意識することもない。このような「同居内別居」とも呼ばれる家族の形態はおどろくほど多く、その成れの果てが『同居孤独死』になるという。

同居して顔を合わし会話していても経済的困窮など打ち明けられない悩みを抱えて孤独に陥る場合もある。現在の40代は、バブル崩壊後の就職氷河期の影響により新卒で正社員として就職できず、アルバイト・パートや派遣社員といった非正規雇用での就労を長年余儀なくされてきた人が多くいる。また、バブル期に採用された50代は、その後リストラの対象となって収入が激減したというケースが少なくない。町の統計で「男性・無職・同居」の自殺はこのような背景があっただろう。

 

地域コミュニティは孤独を救えるか

誰もが安心して暮らせる地域社会を構築するためには、地域の交流を活発にして、共に支え合う地域づくりが不可欠という。対策が自治会に丸投げされているかに見えなくも無い。

果たして外見上、家族と共に暮らしている人の孤独死や自殺を、具体的にどうやって防ぐことができるだろうか。続きは、町のゲートキーパー養成講習の体験を踏まえて対策に踏み込んでみたい。

文責:福井宏


【文化体育】アフターコロナ”学びの最前線”

2021年05月16日 | コラム

先日、留学のための奨学金の話を書きましたが、その続編です。

不幸中(コロナ禍)の幸いは、今や子供たちが日常的にPC・スマホで勉強し、ビデオを見たり、ゲームをして過ごしていることです。海外に渡航したり留学をしたりすぐにできなくても、PC・スマホの画面に世界への窓が開いています。窓の向こうには、24時間365日すべてを使っても尽きない生の教材があります。

子供のAI教育に対するMIT(マサチューセッツ工科大学)の興味深い取組みの一例を、見物してみてください。窓を開けて異なる文化を楽しめるかどうかは、(言語、AIなどの)リテラシーとよばれるスキル習得の課題(習うより慣れろの世界)となります。

これは「みんなのためのAIリテラシー」と呼ばれるAI教育プロジェクトで、MITのAI教育責任者であるシンシア・ブレイザル教授が複数の教育機関等とタッグを組み、教育者・保護者・そして幅広い学習者の誰もが利用できるAI教育のリソース・ハブ(教材や研究成果が集まる場)を構築することで、AIの仕組みやAIをデザイン・利用する方法を学ぶ機会を幅広く提供しようというものです。

このビデオの中でSCRATCHというMITが開発した子供向けゲーム言語のAI活用が紹介されていますが、宮代町にはボランティア有志と日本工業大学がコラボして、SCRATCHを使って子供たちと共に学ぶ場宮代町プログラミング・ラボ)が設けられています(SCRATCHによる簡単な作品「Picoの宮代町めぐり」なども見てみてください)。

MITのホームページでは、AIリテラシーについて以下の4つがテーマとされています。

・AI Literacy in K-12
K-12(アメリカで無償教育の対象となる幼稚園年長から高校卒業までの13年間)におけるAIリテラシーの育成

・AI for Vocational-Technical and Adult Education
専門学生や大人がAI人材として活躍するためのキャリアパスの構築

・AI and Personalized Learning in the Classroom
(学習速度の違い、障害の有無、教育を受けられる機会の差などの)個々の状況に即した質の高い教育を提供するための、教育現場でのAI活用

・Inclusivity and Creativity in the Era of AI
「AI時代」に重要な資質であるインクルーシビティー(多様性を尊重し受け入れる姿勢)や創造性の育成

テーマにちなんだ様々なAI教育コンテンツが提供されています。ホームページやYouTubeは、自動的に翻訳した日本語でご覧になれます(やり方は子供たちに教えてもらうとよいでしょう)。

子供も大人も「理解しようという意欲や好奇心」さえあれば、例え専門的なことでも楽しく分かりやすく学ぶ手段は巷に溢れているのです。専門家でなければ言語やAIのトレーニングは難しいという考えは、アフターコロナにはもう古いようです。これから保護者の方も、子供と共に、色々なことを学んでいくとよいと思います。

文責:福井宏


【文化体育】ライブという文化が消えていく

2021年05月08日 | コラム

この前にライブという熱狂を味わったのはいつか覚えていますか。先日、新型コロナウィルスという人災が、黙食という形でライフスタイルや文化に影響を及ぼしていることを記しましたが、もう一年以上、私たちはライブという文化を失っています。

緊急事態宣言の都府県では、床面積1000平方メートルを超える百貨店やショッピングセンター、ゲームセンターなどに引き続き休業を求めています。小規模の商業施設についても、酒類やカラオケ設備を提供する飲食店への休業要請を継続しています。

卓越したアーティストの演奏やスポーツ選手の技を自分の目と耳と体で感じられないだけでなく、わたしたちがお互いに面と向かって話すことさえできません。このような日常は、文化的生活とは言えないのではないでしょうか。

オリンピックは無観客でテレビで見ればいいし、音楽・エンターテーメントもネット、テレビあるいはDVDレンタルがあるし、ゲームやショッピングはもう既にネットで十分楽しめるので構わないという人たちもいるとは思います。しかし、ライブでしか伝わらない極致は歴然と存在していて、それを追い求める人たちがいたから、私たちの文化・文明は発展してきたのではないでしょうか。

ステイホーム向けにドラマスポーツ音楽番組などのエンターテーメントがネットで流行っていますので、まだ、ライブの臨場感や熱狂の記憶が残っている間に、私たちが何を失おうとしているのか、よく体感してみてはいかがでしょうか。

上で最後にリンクした「ひとかど。」というインタビュー番組をネットで見ていてふと気付いたことを一言加えておきます。「ひとかど:一廉 または 一角」とは、ひときわ優れていることです。日常英語でも「grow up to be something」という表現が使われます。一人前になることであり、それは一芸に秀でることになるでしょう。大人になって社会の役に立って、その見返りとして報酬を得て生活する、家族を養っていく、ぐらいに広い意味を持ちます。

「ひとかど」の人間はどのように育成されるかを考えていて心配になりました。清廉に物事の角を押さえることで自然と到達するかのように表現されていますが、それは本人が渾身の力を傾け、かつ先達の指導者が全身全霊で育むことではじめて到達される境地ではないでしょうか。そしてその過程には必ず、本物にライブで感動し、対面で体得するプロセスがあるのではないでしょうか。

スポーツにも芸術にも伝統的な型として「道」「家」ようなマニュアルはありますが、実際の才能・技能は徒弟のような人と人とが深く接する方法でしか引き継がれないのではないでしょうか。ネットを見てモノ真似して、安易に到達できる性格のものではないように感じます。

私たちがライブという文化との接点を失うことは、私たちが成長して生きていく、「ひとかど」を成す基盤、すなわち存立の基盤を根底から失っていると言えるかもしれません。

文責:福井宏

 


【文化体育】憲法記念日に感染症予防を考える

2021年05月03日 | コラム

これは先日(5/1)の役員会での議論のひとコマです。

「子供会がほとんど活動できていないようなので、部屋(集会所)の中で活動できないのであれば、お外の活動をお世話してあげたらどうでしょう」

「放課後は学校からすぐにお家に帰って、その後は子供たち同士で遊んだり、外出してはいけませんと指導されているんです」

「うちの子供が、友だちの家に行って宿題をいっしょにやったら、小学校の先生から注意された、って言ってました」

「小学生が友だち同士で遊べないって、そんなことになっているとは知りませんでした」

コロナ禍だから学校のきまりとしてすんなり受け入れている保護者の方が多数であるのかもしれませんが、コロナ禍が収まるまで仕方ないと我慢している保護者の方や、中には、”お箸の上げ下ろし”まで、口出しされるのは不愉快この上ないと思っているお父さんもおられるのではないでしょうか。

コロナ禍の今日(5/3)は、憲法について少し考えてみましょう。現在、宮代町は”マンボウ”の区域になっていないので、子供たちが活動を自粛するかしないかは、個人の自由です。この自由は、憲法が保障する基本的人権の一つなので、学校の先生(公務員)は、子供たちが活動する自由を奪ったりしてはいけないのが原則です。

それでは学校ではどうしてルールを定めて、子供たちにそのルールを守るよう説くのでしょうか。その理由は感染症予防のためです。新型コロナ感染症は、未だほとんどの人が免疫を持っていないので、もし感染した場合、高齢者や基礎疾患を持つ方が重症化したり死亡したりする危険があります。

誰かひとりが感染して、その家族や友人の中で高齢者や基礎疾患を持つ方に感染拡大して命に危険が及ぶことがないようにしなければなりません。子供たちを含む一人ひとりがちょっとだけ我慢して(自粛して)、思いやりをもって生活していこうというわけです。憲法で言えば、自分と他人の基本的人権のバランスを取る(比較衡量する)という考え方です。

それでも社会・経済活動を止めるわけにはいきませんので、感染者は発生してしまいます。医療関係者など人間の生命や暮らしを守るのに欠かせない仕事に従事する人々(エッセンシャルワーカー)が、自ら望まないにも関わらず感染してしまうことがあるかもしれません。感染者の基本的人権も同じように守られなければなりませんので、(たとえ不注意であったとしても)感染者やそのご家族が感染したことを責めたり、いじめたりしてはいけません。

医療病床が満杯にならない範囲に感染をコントロールして免疫を持つ人が増え、一方で、安全なワクチン接種により大多数の人々に免疫を獲得してもらうことで集団免疫が達成できれば、再びわたしたちの活動は自由になります。世界中の誰もがその日を待ち焦がれて、ちょっとだけ我慢しながらいっしょに暮らしています。

文責:福井宏


【文化体育】「埼玉発世界行き」奨学生募集中~5/18

2021年04月30日 | コラム

埼玉県国際交流協会では、海外へ挑戦する志高い若者を対象に給付型の奨学生(「埼玉発世界行き」奨学生)を4月2日(金)から5月18日(火)まで募集しています。

異文化を知ることは日本を知ることにもなります。世界を人生の舞台とする第一ステップとして、高校留学、大学留学に挑戦してみてはいかがでしょうか。

トビタテ留学JAPANが行った「留学に関する意識調査」の結果を見て、保護者が子供の留学を応援する意識の高さに驚きました。

子供が留学経験のある保護者の90.5%、
子供が留学経験のない保護者の72.8%が
「子供が留学をしたいと言ったら、応援すると思う、した」と回答していました。

そして留学の時期について、
子供が留学経験のある保護者の74.8%、
子供が留学経験のない保護者の55.6%が
「高校時代に留学したほうがいい 」と考えており、
子供が留学経験のある保護者の87.1%、
子供が留学経験のない保護者の73.3%が
「大学時代に留学したほうがいい」と考えているとの回答でした。

さて、子供の留学は応援したいと思う保護者が7割以上いるにも関わらず、
留学経験のある大学生はたった3%に留まっている理由は何でしょうか。
約4割の保護者が「金銭面」「安全面」の問題から、
「応援したい気持ちはあっても反対する、した」と回答しています。

皆が苦労している金銭面に関して、返済不要の奨学金などで留学をサポートする制度なども充実してきています。
高校生留学に対応している奨学金制度も「埼玉発世界行き」奨学金の他に以下があります(詳しくは機会を改めてご紹介します)。

・トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム「高校生コース」
・日本学生支援機構(JASSO)海外留学奨学金

文責:福井宏

 

 

 


【文化体育】学園台特産、和菓子と洋菓子

2021年04月29日 | コラム

学園台にはこだわりのお菓子屋さんがたくさんあります。どのお店のスィーツにもほんとうに頬っぺたが落っこちますが、地域のお店とは思えない斬新なお店の経営努力に頭も下がります。このGWは、ご近所のお菓子屋さんにお散歩して出かけてお腹を空かせ、お家に帰ってご家族でおいしいスィーツ三昧するとよいかもしれません。

洋菓子工房 テンクイーンズテーブル

外観は、ヨーロッパ調の素敵な洋館建ての可愛らしいお店です。数々の洋菓子店で修業を積んだ店主が、地元の宮代町にオープンしたフランス洋菓子店だそうです。シュークリームや季節のフルーツを使ったケーキなど、どれも甘すぎずおいしいと評判です。「子供が書いた絵を作り込んでケーキで作って!という無理なお願いに対応いただけ、とても良い誕生日になった」など、お母さんから感謝のクチコミもあります。店の前には数台停められる駐車場があり、好きなケーキを飲み物と一緒に飲食できるイートインスペースがあるので、食べログGoogleMapのクチコミにある通り、地元以外からもたくさんのファンが立ち寄ります。

 

宮代・風月堂

宮代に店を開店して35年となる伝統の和菓子のお店です。地元にちなんだ様々な和菓子を開発しており、中でも特産のぶどう巨峰のワインを使った「みやしろまんじゅう」は初めてワインを使用した和菓子として、全日本和菓子大品評会で最優秀賞を受賞しました。和菓子の他、こめていらや巨峰ゼリーなど豊富な品揃えがあります。町の花「白木蓮」や伝統芸能「宮代太鼓」などをネーミングした商品もあり、これらを詰め合わせにした「みやしろ散歩」は、県の「彩の国優良ブランド品」に認定されています。また、宮代町地産地消推進の店として認定されています。

最近は、アメブロ「宮代風月堂おだんごちゃん」、フェイスブック「宮代・風月堂」、ツイター「宮代・風月堂」など、SNSで日々発信される季節ごとの和菓子・スィーツの画像が目を癒してくれます。親子に楽しくいちご大福の作り方を伝授する講座も開催しています。

 

八宝堂

八宝堂の看板商品である茶マンは、黒糖味のふわふわ生地の中に、さわやかなつぶあんが絶妙の具合でマッチした甘さ控えめのおまんじゅうです。桜餅、草餅、団子、水羊羹、赤飯、練りきり、パイなどなど、所狭しと並ぶスィーツの中から新たに出会うお菓子も選べます。

オリジナルのホームページは斬新なデザインで商品が並んでおり、ネットショッピングもできます。インスタグラム「八宝堂」、フェイスブック「有限会社 八宝堂」、ツイッター「八宝堂」など、SNSでの発信も先進的です。

八宝堂では、伝統和菓子の「練り切り体験講座」を和e輪eで開催しています。5月23日(日)13:00~14:00には、事前にお店で練りきりキットをご購入して、Zoomを使って一緒に作る体験教室があります(予約は5月16日まで)。

文責:福井宏


【文化体育】黙食が再びライフスタイルに?

2021年04月26日 | コラム

新型コロナウィルス(COVID-19)という人災は、日本人のライフスタイルや文化にも影響を及ぼしている。コロナ禍で業績低迷に苦しむ飲食店などは生き残りをかけ、顧客と協力して「黙食」という活動を促進している。
マサラキッチンという福岡市のカレー店が考案した「黙って食べる」=「黙食」という言葉が全国的に広がっている。マサラキッチンのHPでは、黙食をお願いするPOPを無料で提供している。

青森市にあるフォルテというIT企業は、黙食を促進して飲食店の経営継続を支援するシステムを開発している。話し声が大きくなるにつれて緑・黄・赤の3段階に光が点灯する音圧測定機をテーブルに置く。これを見て顧客自らが意識して会話時の音量を調節し、感染リスクを低くすることで安心して顧客に来店してもらおうというものである。

すぐお隣の日本工業大学でも食事中の会話を控えてもらう黙食を早くから推進している。食堂において、手指消毒・検温の徹底、食券購入時のソーシャルディスタンス確保、テーブルへのアクリルパーテーション設置、換気、食事中以外のマスク着用徹底等、感染症対策を徹底している。

古来より日本人にとって食べることは「いただくこと」、つまり「祈り」と同義であったとされている。調理をしていただいた方への感謝、さらに食を分かち合う仲間(家族や同級生、同僚など)への共感が込められていた。祈り黙していただくことが仏法で説かれ、以降明治時代前半まで「食事中にはしゃべるな」という食作法が日本の生活の中に定着していたと見られる。家族団らんする余裕がない、生きるのが精一杯な時代の家族の食卓の姿であったようにも見える。

明治23年の家事科教科書に「食卓での家族団らん」が初めて現われ、明治38年に国定の修身教科書に挿絵を使って子どもたちに、「必ず家族皆一ところに集まりて愉快に飲食談話するようにせば、食物の消化もことによく、一家の和熟にはもとより大いに益あるべきなり」と教えた。

2006年の食育基本計画では、「食卓での家族団らんは国民の豊かな人間形成を支える‥‥食を通じたコミュニケーションは、食の楽しさを実感させ、人々に精神的な豊かさをもたらすと考えられることから、楽しく食事を囲む機会を持つように心掛けることも大切である」とされ、食卓での家族団らんは家庭教育の大切な場であり、食文化の創造と継承という機能を担う場となっていた。

ここに来て再び、生き残るために啓蒙されている黙食は、私たちのライフスタイルに果たしてどのような影響を及ぼして来るのかを注意深く見守っていきたい。

文責:福井 宏