がめらのフィールドノート

人と自然との出会いの中から湧き上がった想いや音楽、エピソードなどを、紹介します。

トキ10羽、佐渡の空を羽ばたく

2008年09月26日 | 身近な自然
「トキ10羽、佐渡島で試験放鳥 27年ぶり日本の空に」

25日にこのようなタイトルのニュースが流れました。
食い入るようにニュース映像を見たのは言うまでもありません。

中国産のトキを人工繁殖させ、ようやく放鳥できる段階まで来たのです。


思えば、1982年12月に発売されたさだまさしのアルバム「夢の轍」に収録されている「前夜(桃花鳥)(ニッポニア・ニッポン) 」を聴いたのは、大学生の頃でした。ラジオから流れるこの歌を聴いて、ものすごいショックを受け、すぐにレコード屋さんに買いに行ったのを覚えています。

  桃花鳥(トキ)が七羽に減ってしまったと新聞の片隅に
  写りの良くない写真を添えた記事がある
  ニッポニア・ニッポンという名の美しい鳥がたぶん
  僕等の生きてるうちにこの世から姿を消してゆく

この歌が発表されたとき、すでにトキは3羽になっていたということですが。


結局、自分はこの歌に衝撃を受け、人間の営みがもたらす影響の大きさや生態系の脆さに目を見開いたものの、ことさらに大きなアクションを起こすこともできず、時間が経過して、今日に至っています。

でも、でも、こうして地道に、気の遠くなるような時間をかけて、トキの繁殖に取組んでいる人たちがいる・・・無力感と感謝の気持ちがないまぜになって、鮮明な羽ばたく朱鷺色の美しさに、ただただ見つめるだけでした。


トキだけを保護すればいいというわけではない、というのは百も承知しています。でも、久しぶりにいいニュースだったなぁ。

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