セルフSS番人のひとりごと

危険物は、危険だよ。

セルフSSがまだ珍しかった頃の話。(3)

2012-05-14 11:31:04 | 日記
(5)給油を始める時、「ノズルを握って給油を開始して下さい」などの給油機の
 アナウンスの後数秒間ノズルを強く握り、手を放したままにするお客さんが、
 数年前までしばしば居られました。

  給油中は、必ずご自身の手(軍手などは使わず)でレバーを操作して下さい。
  レバーを握っている間は、基本、燃料が吐出します。

 なぜ、手を放すのでしょうか?:
  フルサービスの給油所では、
  「ノズルセットOK!、メータO確認OK!」
  「レギュラー満タン給油スタートします!ありがとうございます。」
 などと、大声で叫びながら、給油を開始し、レバーから手を放し、窓を拭いたり、
  お客さんに声を掛けたりしているのを、何年来見続けて来た結果、

給油ノズルのレバーは、最初に握れば、満タン(指定数量や金額)まで、自動で入り停止する。

と、思っているお客さんが、多かったためと思います。

 なぜ、セルフでは握り続けていなければ、給油ができないのでしょうか?
  ・セルフ用のノズルには、レバーを握った状態で固定する専用の構造になっていない。
・燃料給油中給油者に帯電した静電気を逃がすため、ノズルグリップなども導電性です。
  握り続けることにより、身体の静電気圧も上がらず、火花が出る危険性が下がります。
  (手を放した場合、再び握る時に火花が出る危険があります)
・燃料があふれ出た時に、すぐ給油停止させるため。
・セルフ用のノズル先には、フルサービス用と異なり、螺旋状の部品が付いていない。
=ノズルの抜落ち防止&車体とノズル先の導通のために付いています。
=セルフ用ノズルは、手を放すと「スルッと」給油口から抜落ちる危険性が高いため。

絶対やめてほしいこと。
・アメリカ製やその他外国製のノズルレーバー固定器具や、ご自身でノズルレバーを
   引っかけるような工夫をすること。
  (2,3やり方は知っていますが、やぶへびなのでぼかします。)

 セルフ給油所で、(フルサービス向けの用に)レバーを固定できるノズルを使える規定は
 ありますが、給油開始時・脱落や落下時などの安全停止装置や、給油中に発生する蒸気
 回収装置、誤給油防止装置などが装備されていることが条件です。
 通常のセルフ用給油ノズルには、そんな装備はついていません。
 (誤給油防止装置なんて、安全な側に誤動作するので、頻繁に給油できくなります。)

 手放しでも給油できるようにお客さんが工夫したら、それだけでも消防法令違反になります。
 店に無断で隠れて行ない、事故が起きたのなら、その責任はお客さん自身にかかります。

番人の店では、監視室内から燃料ポンプのスイッチを切り、給油をお断りします。

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