深夜の公園、もしくは道端、いきなり懐中電灯で照らされる。
そこには警察官がふたり。
「コラ、おまえら、何時や思てんねん?おおぉ?」
名前と学校名などを聞かれ、持ち物検査される。タバコとライターを没収される。
ふてくされ気味に、
『なんやねん。ペッパー警部か?ボケ。』
と捨て台詞を吐くと、
「おい、コラ。ちょっとマテ。なんやと?」
胸ぐらを掴まれ、バリバリにメンチ切られる(ガン飛ばされる)。ツレが謝りながら、間に入る。私は引き剥がされて連れて行かれる。実際に「補導」されて親が迎えに来ることもしばしばあった。明け方などに迎えに来たオカンから警察官の前で殴られるのだが、母親だけで祖母がいないと安心したもんだ。オカンの攻撃力ではノーダメージだが、祖母ならば致命傷となる場合がある。ともかく、あの河内警察の少年課のオサーンだけは忘れない。こいつだけは必ず「連れて行く(補導する)」からである。他のポリ公(お巡りさん)なら、「もう、帰れよ!」と言われるだけというのが、まぁまぁあったのだが、このオサーンに妥協はない。必ず「連行」されるのだ。温厚で有名な私もさすがに、「こいつ・・絶対、いつかボコったる(殴ってやる)」と、独り言のように朝日(新聞ではない)に誓っていると、ツレからは、
「やめとけ。殺されるぞwww」
と言われる。そんな時代だったのだろう。親も教師も怖かった時代、警察官にも威厳があり、地域の安全を守っているという自負心からか、餓鬼に舐められてやってられるかという意識からか、いやなんの、実は元々なのか、ある意味、そこらのチンピラよりも攻撃的なポリさん(お巡りさん)は少なくなかったと思う。良く言えば「仕事熱心」。糞餓鬼に体当たり。悪く言えば「子供の人権侵害」(笑)か。
「2」へ
■2009/07/20 (月) 蝿を追い払うのに蚊を使う愚 2
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090719/sty0907191801004-n1.htm
<たむろ少年の排除狙った“モスキート音”は本当に有効か?>
なんとも情けない時代になったもんだ・・っと年寄り臭いことを言ってみる。
しかしまあ、蚊の羽音である。猫にペットボトル、カラスに目玉マークのようなもんか。もはや“人間扱い”されていないのではないか。ある意味、「口で言っても通じない」と諦観することも否めないのだが、まさか、人の子に案山子的なモノが使われる日がこようとは、なんとも友愛な話である。しかも、その効果は薄いようであるww
<公園にいた少年は「全然気にならない。おれらは携帯電話の着信音をネットでダウンロードしたモスキート音にしてるぐらいだし。授業中に鳴っても先生はおっさんだから聞こえにくい。音は虫の声に似てる感じ?」と笑った。別の少年も「ほかの公園や夜の学校とか別のたまり場に行くだけ。(装置も)少し離れれば大丈夫」>
だろうねww
これでまた少し、大人が舐められるわけだな。
んで、ちょっと気になったところがあった。
<少年院教育調査官の経験がある大阪大の藤岡淳子教授(教育心理学)は「追い払うだけでは根本的な解決にはならない。学校や家庭、塾などの一般的な場から排除された子供たちは仲間が欲しくてたむろを繰り返す。たむろを通じて社会との繋がりを保っている普通の子供もいる。思春期の子供たちにとって『排除』はとても辛い。今回の対応は子供たちを追い込みかねない」と指摘する。>
ここね。
<たむろを通じて社会との繋がりを保っている普通の子供もいる>
その昔、普通の子供は家で寝てたんだなぁ。
「3」へ
■2009/07/20 (月) 蝿を追い払うのに蚊を使う愚 3
-
-
先日、昼飯を喰いに行こうと妻と倅を車に乗せていた。話題は「最近のテレビドラマ」なんかの話をしていた。私はまったく知らないのでいろいろと聞いていたのである。それでも私は最近のドラマや映画で知っている題名を出す。「ごくせん」とか「ROOKIES」とかね。「ROOKIES」なんかは原作を読んだことがあるだけに、あの劣化コピーは耐え難いものがあったのだが、それも、まあ、テレビだしTBSだし、そんなもんだろと、悪口を言っていたら、妻が「ビーバップハイスクール」を持ち出してきて同列に扱うので、ちょっとマッタぁぁぁぁ!!!!となる。
いや、好き嫌いではない。根本的に違う部分があると言いたいのだ。
例えば、「ビーバップハイスクール」では「加藤」と「仲間」という主人公がいる。もちろん、とても不良である。タバコも吸うし喧嘩もする。授業はサボるし、服装も髪型も不良である。関連する人物や敵対する人物も、もう、これでもかというほど不良である。私は「城東工業」の「テル」が大好きだった。青い学ランを探した。ああぁん??!!
その代わり、他の生徒は「普通」なのである。勉強もしてクラブ活動をして、校則を守って教師にも敬語を使う。タバコは吸わないし、酒も飲まない。いわゆる「普通の真面目キャラ」なのである。しかし、だ。
例えば「ROOKIES」には「御子柴」という生徒がいる。不良の巣窟である野球部における「パシリ」であり「虐められている」というキャラ設定であった。つまり、まあまあ真面目な生徒なのである。それがタバコは吸うし、教師にもタメ口をきく。「ごくせん」もそうだ。教師役の仲間由紀恵に対して生徒全員が「おまえ」と呼ぶ。そして、それに眉をひそめて「生徒と友達みたいに接するのはいかがなものか?」と苦言を呈する教師や「教師としての威厳を持ちなさい!」などと大人ぶる他の教師は「了見が狭くて生徒の気持ちがわからない頭の固い大人」というレッテルが貼付されている。
「4」へ
■2009/07/20 (月) 蝿を追い払うのに蚊を使う愚 4
嗚呼ぁ・・・なんということか。
「真面目がなかったら不良もへったくれもない」のである。
深夜、夜な夜な公園や駅前をうろつき、屯するのは不良であった。だから、警察官でも補導員でも近所のおっさんですら「おい、コラ!」とやれた。それは暗黙の了解の中、それぞれのリスクを引き受けていたからであり、それが出来ないものは「不良=出来損ない」の中でも「排除」される運命だったのである。
また、勉強でもスポーツでも、そして不良でも、だ。
“ちゃんとやっていた”奴らは社会に出ても成功しているやつが多いのである。
面倒くさいからだらしない格好をするのではなく、そこには美学やこだわりがあった。勉強するのがシンドイから不良の真似事をする奴は排除された。スポーツに熱中できる奴、成績がいい奴、喧嘩が強くて面倒見のいい奴は、それなりに認められていたのである。
すなわち、リスクから遠ざかるために中途半端なポジションにいる奴は、真面目であろうが金持ちであろうが親がヤクザであろうが馬鹿にされたのである。
なんとなく楽なほうへ流される餓鬼どもと、相手が多かろうがなんだろうが逃げられない喧嘩に挑まねばならん不良、寝る間も惜しんで学問に取り組むがり勉、勉強も女もいらぬと筋トレしているアスリートは、根本的にそのリスクの有無に差異はある。
-
コンビニにパンツ丸出しで座ってカップラーメンをすする女子児童がいた。
夕方だったが3人ほどで屯している。周りはゴミだらけ。
この娘たちも時期が来れば、なんとなく進学し、それとなく就職し、なんだったら結婚して、なるようになって子供を授かるのかもしれない。
そして、仕方なく生きて、とりあえず死ぬのだろうか。
最近の「過去記事」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事