正式には 「株式会社JVCケンウッド」と
云わなくてはならないのだろうが、
公式HPでも 外に「JVC」や「Victor」も使われているので、
入力が簡単な「JVC」を使いたい。
確か中学生くらいの頃、部屋には古いオーディオがあった。
モノラルスピーカーの上にレコードとラジオチューナーがある様な、
木製のユニットでAMラジオを聞いていた。
高校生くらいの時には従姉の家にパイオニアの「private」があり、
カセットデッキはガッチャンガッチャン音がして
操作している感が凄かった。
そんなところから、高校生の頃にはよく「ダイイチ」(EDION)に
行ってはカタログを持って帰って各メーカーの比較をしていた。
昭和の終わる頃には断然Victorしか目に入っておらず、
システムコンポを一つづつ揃えていった。
あのロゴマークも気に入っていた。
決め手はVictorが「VHS」の開発社である事から、
将来的なAVシステム構築を考えての事だった。
父親はSONYのベータマックスと
8ミリビデオデッキを買っていたので、
ベータと8ミリの弱点を見て買わなかった。
そんな経緯で基本的にはVictor製品を買った。
(但し、ビデオテープの時代が終わり、
ブルーレイが出てからは映像機器をSONYに転換した。)
時は移って2024年冬期に入り、
もう一度コンポを買おうとなった時、
当然考えるのはJVCのWOOD COREシリーズだった。
WOOD COREが出始めた頃は、
自宅にシステムコンポが揃っていて、
メーカーが繰り返し云う原音に忠実な音というのが
解らなくなっていた。
その原因は、CDからDAT(デジタル オーディオ テープ)に
録音した音をCD-Rに録音すると、全く音が違ってしまった事。
DATはCDより原音に忠実な音が録音出来る筈では無かったのか。
そこから原音は置いて、
音が違ってしまう要因について考える様になる。
①違うパーツを組み立てて作ったモノが同じ音を出せるのか?
②設置環境が違って同じ音に聞こえるのか?
③AさんとBさんとCさんで同じ音に聞こえているのか?
それらが全て解決しないと原音再生は出来ていないことになる。
それでオーディオ機器に対する情熱を無くしてしまい、
終には最低限の機器だけにして処分してしまった。
時は移り、突然片耳の聴力がダメージを負ってから
音楽は殆ど聴かなくなっていたが、
自分の耳がこんな状態なので、
③を無視できない程に感じ、意識する様になっていった。
2024年秋になって再び音楽も又聴くようになってから、
またコンポを買ってみようと思い始めた。
当然、JVC WOOD CONEシリーズを買うことにした。
WOOD CONEシリーズには特徴的なSPユニット構成の違いがある。
①1BOXに1つのスピーカー(SP)の1way
②1BOXに2つのSP(TツイーターとWウーハー)の2way
③1BOXに2つのSPだが、TとWを別々に接続する「Biワイヤリング」
最近のJVCは①に強い拘りを見せていて、
1waySP(フルレンジSP)が主流。
点音源を理想としているからだ。
恐らくコンパクトコンポが主流の今、
デスク上に置いて近距離で鳴らす人が多いので、
スピーカーが2way,3wayであったり大型だったりすると、
音がまとまって聞こえない問題が出てくる。
音は一点から出ている方が本物の音に近い。
にも拘わらず②や③も出している事に注目した。
いろいろ調べていくと、②にも二つの構成がある事を知る。
普通2wayといえば、クロスオーバー周波数があり、
高音と低音で周波数を分担させているもので、
お互いのレベルが下がる周波数のところで補い合う。
ところが「EX-AR5」というモデルは
110mmフルレンジSPに20mmツイーターを追加したものらしい。
ということは、その前に出た「EX-A5」も同様だろうと推測出来る。
シリーズ初期の1wayモデルは85mmフルレンジだから、
それより大きなSPでは高音の再現性に問題があったのかもしれない。
飽迄も1wayを基本として高音をアシストする構成になっている。
これが良いのかどうか疑問はある。
だた、最新のモデルが90mmを採用している事からすれば、
1wayに110mmは実質的に良くなかったと推測する。
JVC WOOD CONEシリーズをざっくりだが並べてみると、
EX-Aシリーズ DVD 2003年~ 2万円以下狙い目
EX-ARシリーズ DVD 2008年~ 2.5万円くらい迄が狙い目
EX-A○○○シリーズ DVD 2009年~ BiAMP レアで相場高め
EX-N○シリーズ CD 2012年~ SP以外はお勧めしない。
EX-HR○シリーズ CD 2014年~ 現行品に準ずるモデル。5万円~
EX-N○○シリーズ 無し 2014年~ SP以外はお勧めしない。
EX-HR○○シリーズ CD 2019年~ 下モデルは廃版、上モデルは現行品
(NシリーズはWiFi等で外部音源を利用 / 比較対象以外のモデルは省く)
この内、少なくともARシリーズ迄は
フルレンジスピーカーへの拘りの強さからか、
スピーカーの構成に迷いが見られると私は解釈する。
従って購入すべきなのはNシリーズ(2012年~)
以後の製品ということになる。
但し「「EX-A10」(2005年)は「Biワイヤリング」仕様で別もの。
このシステムはBiAMPとsingleANPの切り替えが出来る為、
実は「EX-AR5」の110mmフルレンジSPだけだと
どんな音になっていたのかが判る。
ひとつ注意が必要なのは、
ARシリーズ以後とそれ以前では、
AMPの出力とSPの最大入力が小さく、
扱い次第では破損する可能性がある為、
出来ればARシリーズ以後のモデルとの組み合わせは避けた方が良い。
AMPが壊れたからといって、
単純にAMPを新しいモノに買い換えれば良いとはいかない。
上記のARシリーズ以後は基本的に最新のSPに変えても、
AMPを入れ替えても問題はない。
ことわって於くが、
初期のモデルがダメと云っているのではない。
まだまだ初期段階の実験的取組をしていた事が窺えるので、
入門機と考える。
5年くらい使えたら良いと考え、リセールは考えずに
AMP,SP,リモコンのセットで故障無く比較的綺麗であり、
2万円程度ならお買い得だと思う。
リモコンが無い出物が多いが、
リモコンが無いと部屋に合わせた音質調整も出来ないし、
殆どの機能が使えないので、
リモコンが別途入手出来ないなら買わない方が良い。
尚、リモコンはEX-ARシリーズはRM-SEEXAR3。
ARシリーズ迄のリモコンは殆どの機能はボタンの配置が違うだけ。
ARシリーズには「USB録音」ボタンが必要なので、
録音する事がなければ、
ボリュームボタンが3つ並んでいるリモコンなら使える。
「RM-SEEXA○」という型番。
HR○シリーズとHR○○シリーズはリモコンが違うし、
市場にあまり出回っていないが、
現行品のリモコンなら入手可能な筈なので、
多くの機能はそれで代用出来るはず。
つまり、
電源の入切、CDの再生、ボリューム等の基本操作は
どのモデルのリモコンでも作動するから代用はできるが、
モデルに依る機能の違いがあるので、一部操作出来ない。
ARシリーズは今は3点セットで2.5~3.5万円。
リモコンが高いので、リモコン無しは注意が必要。
SPが無いなら、ARシリーズ以後のモデルから選ぶべし。
N○シリーズ、N○○シリーズは
スマホのバージョンその他が関係してくると思うのでSP以外は・・・
只のAMPとして使えれば良いなら、安く買える可能性がある。
一方でSPは以外と高値が付いていないからお買い得な時がある。
SPの値段としては2万円以下なら断然買い。
A○○○シリーズは微妙な時期に来ているが、
BiAMP仕様なのでAMPが壊れたら替えが難しい。
限定商品なので価格は高いが、壊れても替えが難しい。
HR○シリーズは3点セットで6万円くらいだが、
このくらいからは買って損ではない。
後のシステムUPを考えるなら、HRシリーズを買うべき。
時々出品写真を見るとウエットティッシュで
拭いた様な跡があるが、
適当なメンテナンスが出来ていないと痕跡が残る。
ノンアルコールのもので拭いた後、
柔らかいタオル等で乾拭きしなければならない。
又くすみの原因になるので注意して見る。
自宅に届いてからタオルでひとしきり乾拭きしたら
タオルが汚れたりする。
「ディスプレイが暗い」というモノが多いが、
これは常時ディスプレイを表示させていた個体の特徴。
この場合はディマーボタンでできるだけ消耗を抑える事で
延命措置が必要。
DVD,CDが使えないというものもあるが、
昔のフルサイズコンポはAMPとCDは別売だったことを考えると、
自分的には大した問題ではない。
ただ、最近のAMPは入力端子が少ないので、
CS,ブルーレイ,パソコン等の音声をAMPに入力するには
セレクターが必要になる。
取扱説明書が無いモノが多いが、これは今のところダウンロードできる。
尚、各機器の仕様を調べる上でも役に立つ。
JVC WOOD CONEシリーズは、
よく仕様を見て買わないと後悔することになるという事が判った。