藝藩志・藝藩志拾遺研究会

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挊ぐ(かせぐ)

2024年06月18日 02時08分55秒 | 語句解説
基本的に「X」で語句解説をしている
しかし、最終的には取纏めて一冊作ろうと考えている。
「X」でも少しは説明出来るが、
詳しく掘り下げるにはブログの方が適していると思い、
気になる語句について解説してみたい。
※青文字にリンク有り

「挊」の一般的な説明としては、辞典オンライン の様に、
①もてあそぶ。いじる。いじくる。いらう。まさぐる。おもちゃにする。
②たわむれる。あなどる。からかう。
③楽曲。また、楽器を演奏する。

又、他には「挊婬 」(ろういん)といって、自慰行為を指すとしている。
余談だが、
広島弁で「いらう」というのは昭和の時代にはよく聞かれた言葉。
(最近の広島弁は情報化社会の影響で標準語化してきて、
 「コアな広島弁らしい単語」はあまり聞かれなくなってきている
 TVで聞く広島弁は誇張しているものがあるので注意。
 よく広島弁クイズというのがあるが、
 最近は広島県人でさえ使った事の無い単語がよく出てくる。)

しかし、「藝藩志」で言及しているのは何れも当てはまらない。
詳しく読めてはいないが、
準備金の不足で換金出来なくなれば、
藩札紙幣の信用が失墜する為、
収入に応じて村民を組合に加入させ、
醵出米(きょしゅつまい)を出させ、
準備金を捻出するという内容の様だ。
これを「六會法」という。
「藝藩志第五巻」(全116巻)

そこで頻繁に参考にさせて頂いているブログが検索に引っかかった。
この方、残念な事に高齢を理由に更新をやめてしまっているので、
自分に関連する語句だけでも自分のやり方で残す事にした。

扨、「挊」であるが、前出のブログでは「稼ぐ」と同じであるとしている。
その語源は
紡錘(つむ)でつむいだ糸をかけて巻きとる「工」字形の具。かせぎ。 
との事で、「糸紡ぎ」で収入を得る事から来ている様である。

更に「ふりがな文庫」というサイトで具体的な用例が見られる。
リンク元に頼らず残す為、一例だけ挙げておく。

よく世間でいうことに、「欲と二人で挊ぐ」というが、
報酬のみを得る考えのものは、二人挊ぐのでなく、
いわば欲のみ挊で自分は何もせぬようなものである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)



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