金文体で鳥と彫りました。
古文や篆書体を書く時に躓く点、それが書き順。
楷書も同様ですが、書き順を間違えると誤字に繋がるケースがあります。
そう改めて考えたのは、上記の作品「鳥」を書いている時です。
この作品を作る以前に烏(からす)の金文体に触れたことがありました。
この作品は第65回北海道書道展に出展した入選作品「陽烏」です。
勉強不足ゆえに「烏」の文字が誤字である事に気が付かなかったんですね。
↓引用した書体は、毛公鼎の銘文中にある烏の金文体。
一目瞭然ですよね。嘴の角度が異なっているのです。
最終画も不自然。
元の書体を見ると嘴と頭部の線が隣接しています。
僕の作った作品は、嘴と顔が完全に独立した状態になっています。
アレンジしたい欲が強すぎたあまりに徐々に元の形を維持できなくなったのは、この道展を通して学んだことです。
ですから、この記事の本題でもある鳥の金文も同様に字典に載っている形を維持しつつ自分のアレンジを加えました。
作品は展示会が終わって結果を得て終わりなのではなく、これからの作品作りに活用できる大切な資料にもなるのです。
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