審査員は県職員の方、宮城県木材協同組合の方がおられます。
審査の対象として、みやぎ材をどれぐらい利用しているのか?などもあり、審査に影響するかもしれません。
でも、言ってしまったのです…。
震災復興住宅は、優良みやぎ材で!ということもあり、補助金も投入され多く利用されてきました。
震災から、もうすぐ10年です。
優良みやぎ材も次のステップにいかなければと思ったからです。
そもそも「優良みやぎ材」なるものが出来たのは…12年ぐらい前でしょうか?
その当時、みやぎ材を利用して家を建てる人はほとんどいませんでした…。
みやぎ材の知名度は低く、利用頻度は全国でも最下位の方にありました。
木材=商品・製品という考え方がなかったのでしょう。
強度・含水率がバラバラで…。
木の美しさは競いますが、強度や含水率などを可視化し、製品とする動きが鈍く、好まれて利用されていなかったのです。
理想はJAS認定工場の機械によってヤング係数が測定区分(機械等級区分)された木材を出荷すればいいのですが…。
機械等級区分材スギE70であればFc23.4(N/㎟)ですが無等級は17.7になってしまいます。
宮城県にはその当時、JAS認定工場がなかったと聞いています。
認定を取得するまでかなりの費用がかかるからでしょう…。
ゆえに地域の木材として知名度が低く、家づくりに利用されてこなかったのです。
そこで考えたのが「優良みやぎ材」です。
有資格者が目視等で優良みやぎ材に適合するか判定し、県産材利用補助金制度は規定以上の数量と割合に応じて補助金額が決まります。
地域の木材には工務店や大工だけでなく、多くの人が携わっています。
木を育てている人、製材所、プレカット、建材、流通…。
それから、地域の木を利用して家を建てることはCO2を固定化し街の中に森をつくります。
山を手入れすることで保水力が保たれます。
森を守ることは海を守ることにつながります。
そういうところに県のお金を投入することはいいことです。
ですがもう10年を過ぎました…。
次のステップに行かなければなりません。
ヤング表示材や乾燥しても色目が変わらない機械乾燥に助成金を回し、ちゃんとした製品、商品として出荷してほしいのです。
グレーディングマシンを利用し、ヤング係数や含水率を測定すべきです。
全数検査だと費用がかかるのであれば、各部材の3割ぐらいを測定することからはじめてもいいのではないでしょうか。
毎年、各部材の測定割合を増やし、品質を確保していくことによって…
地域材利用は持続可能になると思うのです。
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