千葉県松戸市にあった中古車屋はとても変わった中古屋でした。先のスカイラインの修理の代車として日産サニーを借りていましたが、何だかんだでこの車は1カ月半程度借りていました。
確か展示品の値段としては20万円程度のものでしたが、特に苦情を言われる事もなかったので、私はこのサニーに乗っていました。このサニーは1500ccのエンジンですが、車体が軽く加速がとても良い車でした。MT4速ですが街中をストレス無くキビキビ走ってくれました。
当時、私は住んでいる地域で子供会の手伝いをしていたのですが、集まりがあった後、この車に3人ほど小学生を乗せて近所のマクドナルドへ行ったり、保土ヶ谷バイパスを軽く走るドライブをしたりしていました。子供たちは大はしゃぎで喜んでくれましたが、彼らも今や40代になって、多くは家族持ちになっています。
この車、乗っていた期間が1か月半程度でしたが、使い勝手もよく「この車なら次に乗っても良いかなぁ」とも考えたりしたのですが、残り三か月ほどの間、スカイラインのローンが残っていたので、購入する決断をする事が出来なかったのです。(当時は本当に安月給でしたからね)
そして1ケ月半経過した後、松戸市の中古車屋に返しに行きました。
帰りは電車で帰るしかないかなと思っていたのですが、ローンの残額の事などを中古車屋のオバちゃん社長に話す中で「次の車はうちで買うか?」という話となり、私は「可能ならばお世話になります」と話をすると、オバちゃんは「なら良いよ。本当はあまりこんな事はしないんだけど、そこだ辺にある車を適当に乗っていきな」と言われました。
本当に変わった中古車屋でした。
それで見て回ると、少し古く値段も50万ほどの車がありました。それは「いすず 117クーペ XC」でした。
「おばちゃん、この117クーペ良いかな?」
そう聞くと「嗚呼いいよ、だけど事故には気を付けなよ」と言われ、車のキーを貰いました。私はこの117クーペに乗って自宅へと帰りました。