うろうろとする日々

天声人語と女子バスケット

 

 

(天声人語)ハーフでなく、ダブルです:朝日新聞デジタル

 「どこの国の出身ですか」。日本で生まれました。「うおーハーフかいな」。ハーフじゃないです。ダブルです。「箸の使い方、上手やなあー」。……。「日本食は好きなん」。...

朝日新聞デジタル

 

朝日新聞の女子バスケットアジアカップは分けると大きく出るという情けない話だったわけですが、それはおいておいて、天声人語にこんな話題がのってました。

この後半には、普段は差別しておいて、スポーツで活躍すると持ち上げる風潮への言及もあります。

日本のバスケットボールの選手の中には前から”ダブル”のひとや、帰化した人たちがいましたし今もいます。例えば私は本当に立派だったなあと思うのは、昔の基地で働いていた米国人との間のこどもを、その後結婚した日本人の配偶者は自分のこどもとして夫婦で育てて、こどもも、外見から違うことはわかりながら、両親に感謝していた、というようなことがありました。音楽で言えば井上道義さんがそんなことを書かれていたと思いますが、こちらの選手の場合は、どうも違うようだということにかなり早くから気が付いていても、というところはちょっと違います。

前にも書きましたが、いまでも、天声人語に書かれているように、中学校くらいまでは差別に苦しんだひとがたくさんいます。そして、オリンピックで活躍できないと、ひどいことばがSNSで投げつけられるということもあります。一方で女子の選手は銀メダルをとると、市長が一緒に写真をとってみたりして、選手にとっては、忸怩たるものもあるのではないかと推察します。

今回八村塁選手はWカップに不出場で、早々とチームは決まったのになぜ?というひとも多いようですが、もちろん公式のシーズン前という理由もあると思うのですが、気になるのは、東京オリンピック後に、メンタルの不調で長期の休養をとったということの原因にはSNSでのひといことばもあったということを結びつけてはいけないのか?どうなんでしょう。日本のバスケット界の記者からはそういった都合の悪い記事は一切でないようなので、わからないのですが、サッカーなどではJ1の審判すらもそのような差別的な発言で処分された人もいましたので、ありえない話ではないと思います。

天声人語に戻ると、スポーツ面ではAP通信配信のオコエ選手の厳しいマークにあう写真が載っていました。ぜひ、書くんだったら女子バスケットでまさにダブルのルーツやシングルの海外のルーツの人たちが頑張ったことも一言書いてほしかったなと。バスケットのの認知度はそういった意味でももっと高くなることで社会的なインパクトがあると思いますので、もっと日本バスケットボール協会もSNS発信などは強化して、注目を集めるようにしてほしいなあと思うのです。

もっとも今の日本の状況では、むしろ注目されるとろくなことにはならない(気持ちが悪くなるようなDMなどが増える)という懸念もあって、しかしそうであればなおさら協会が法的な対応、公的なアピールをするなどして、バックアップすることによって、こどもからおとなまでのプレーヤー、そしてその周辺にいるひとたちにいろいろな発信が影響すると、それは社会的な価値を高めることにもなると思うのです。

今や日本のバスケットボール競技者は男女合わせて車いすまで含めるとバレーボール以上ではないかと思いますので、ぜひとも期待したいところです。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「日記」カテゴリーもっと見る