行きつけの飲み処で知り合った、HさんとSさんが出演する三味線の演奏会に出かけた。
出演は高齢者の皆さんで、最初のうちは上がっていたのか、たどたどしい撥さばきであったが、曲を重ねるうちに落ち着いて演奏していた。Hさんの三味線でSさんが「酒場ひとり」「しのぶ」「男船」を唄った。それなりに息が合っていてよかった。
三味線と昭和歌謡はよく似合う。三味線はまさにナツメロにピッタリの和楽器だと思う。最後のステージは、フルート、ヴァイオリン、電子ピアノと、声楽家も交えての和洋ジョイントコンサートとなり盛り上がった。また、プログラム中の師匠夫妻?の新内と都都逸がよかった。さすがはプロと惚れ惚れしてしまう。
三味線の音に触れると、どうしても亡き妻を思い出す。小さい時から日本舞踊のお稽古に通っていて、私と結婚したときは既に若柳流の名取になっていた。27歳で亡くなるまで、東京のイイノホールなどでの舞姿は、艶やかで美しかった。
邦楽の世界も長唄、清元、端唄小唄、義太夫など幅広いが、琴、尺八、琵琶などとともに、三味線の音はとても味わい深いものがある。津軽三味線の激しい撥さばきも、見ごたえ聴きごたえがあって好きだ。29/11/26
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