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ヨーロッパの子どもたち パリベルサイユ宮殿にて
1979年(昭和54年)7月2日~9日までの、初めての海外旅行を記した小さな手帳を見つけた。37年前、34歳のときである。その手帳はタテ10.5㎝ヨコ6.5㎝のミニサイズで、以前整理したときは気づかなかった。
7/2 成田21:30発KLMオランダ航空KL868便ボーイング747ジャンボで日本を発ち、カナダのアンカレッジ空港経由でアムステルダムのスキポール空港到着。
7/3 アムステルダムからマドリッドへ飛び夜はフラメンコ、翌日市内観光とオリーブ畑を眺めつつトレドへバス旅。エルグレコの絵と出会う。
7/5 マドリッドから夜行列車でパリへ向かう。1週間前同じ列車で発砲事件があり、添乗員から女性に内緒で男性たちが警護を頼まれた。朝まで寝られなかったと思う。何事もなく、ヨーロッパ鉄道の旅は朝日に輝いて清々しかった記憶がある。
7/6 パリ市内観光。ルーブル美術館やノートルダム寺院、エッフェル塔などを巡る。
7/7 仏ロワールの古城巡りとワインを楽しむ。
7/8 パリ発アムステルダム経由KLMオランダ航空KL324便に搭乗、7/9成田空港15:00着。
同世代男女十数人の旅行会社ツアーで、帰国後も集まって思い出話に浸ったり、国際児童年ということもあって、銀行ロビーで「ヨーロッパの子どもたち」というタイトルで写真展をやったこともあった。
当時のカメラはまだフィルムカメラで、私はコダックのコダクローム64という低感度のリバーサルフィルムをどっさり持参して行った。特にルーブル美術館での撮影は、ストロボ禁止であったが36枚撮りで10本以上は撮っている。とても発色のいいフィルムで、今でも退色することなく鮮やかなまま残っている。
手帳の後ろの方に、思いのままの走り書きがいくつか残っていた。
7/6 バリ市内の教会にて
偶然見つけた街の清楚な教会に、足を踏み入れてみました。 そこには数人の信者がお祈りをしていました。 とても心が洗われる思いです。
(7年前ガンで他界した妻)鈴子のことを一番に思い、子どもたちのこと、母のこと、家族のこと、友人のこと、職場の人たちのこと、いろんな人のことを思いました。
罪深き自分の償いはこれからだけど、神の救いを求めてもいいのだろうか。
マリアの像の前でキャンドルを点けました。
信ずる者の前に愛を 愛する者の前に幸福を・・・。
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祈り 感謝 勇気 丈夫 母のがんばり 子どもたちへ パパにも 勇気 希望 愛
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7/6 モンパルナスにて
マティーニの味がすごくいい 街角のパブにて想う
今、私はパリにいる この感激をいつまでも 忘れないようにしたい
マティーニ(ジン)を飲むたびに このモンパルナスを思い出すだろう
ここには自由がある 戦いのあとの安らぎがある モンパルナスの日は暮れる
詩人でありたいと思った自分 パリにいる間だけでもそうありたい 出来れば枯葉の舞い散るまでいたいものだ
日本が恋しかったのに そんなことを忘れたかのように 自由に闊歩する私
日本に帰ったら 最高の父であり 孝行の子でありたい
汝 怒るなかれ
My happiness
私は最高に幸せ 天国のwifeに見守られ すばらしき子どもたちに囲まれ 働き者の母に感謝
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故国を離れて
母へ贈る言葉
母さん(と一度も言ったことはなかったけど) 子どもたちを立派に育ててくれてありがとう いろいろ怒ったり、喚いたりしてすまないと思う でも感謝しているよ。いつまでも丈夫でいてほしいと思ってる 母さんがいるのはいいものだ(子どもたちにもやはり必要かも)
岳晴へ
君はお兄さんらしく、たくましいと思う 道晴と助け合っていく勇気と努力を いつまでも忘れずに
道晴へ
道ちゃんはかわいそうだと思う でも さびしさも悲しさも見せないガンバリ屋さん 父さんは道晴が一番好きです(もちろん岳晴も)
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旅の終わりに
目に涙がいっぱい 寒いわけでもないのに 鳥肌がたつ思い
さようならパリ さようならモンパルナス
今度は私の子どもたちが訪れるだろう 神よありがとう 鈴子ありがとう
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7/7(土)23:35 パリ最後の憩いのひととき
マティーニの冷たくまろやかな舌ざわりがたまらなく美味しい 思い切りのいい生き方をしよう いつの日もいつどのような時も 愛する人をさがそう この手で
Chance! Change! Challenge!
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