毎週のように観ている「この人にトキメキ」、今日は脚本家倉本聡氏。「北の国から」はあまりにも有名な作品。倉本氏が42才で北海道富良野に東京から移住したことを知ったのは今日が初めてで、作品は知っていても、私生活は殆ど知らなかった。
御年75才、25年続いた俳優養成の富良野塾は来年3月でやめるらしい。さすがにこの年になってくると、新人から指導する意欲が沸かなくなったようだ。しかし、富良野塾のOBたちのために、これからも益々脚本づくりに精を出していくみたい。創作意欲は少しも衰えた様子はなく、むしろこれからだと言う。
今日生放送された場所は、倉本氏が元ゴルフ場を森に戻そうという自然塾の話から始まった。単なる植林ではなく、木の葉を増やすことで、人間が生きていくうえでの最も根源的な酸素(空気)と水を確保することが目的という。氏が富良野塾を開いて間もない頃、周辺も含めて自然水が出なくなったことがあったそうで、そうならないように思い立ったとのこと。
地球規模での環境の変化を自身、この自然塾で子供から大人まで、地球の46億年の歴史を460㍍の道を作って体感してもらったり、演劇人らしい演出が広大なゴルフ場あとに繰り広げられている。北の国からを書いたときも、自身の富良野の生活体験をもとにしているそうで、想像とは違い迫力のあるドラマが出来上がったわけである。経験に勝るものなしだ。
番組の最後で倉本氏自筆の言葉が映し出された。「貧幸」・・・今の世の中、幸せの基準がお金とか出世とかに眼が行っている。私たちの子供の頃は、貧しくても家族が一緒に寝て幸せだった。倉本氏は十代で父親を亡くしたそうだが、父親の寝息は今でも覚えているという。
自然塾に集まった中高年の女性約60人に「子供の為に死ねますか?」と質問したら、手を上げたのはわずか6人だったそうです。私も手を上げられるか自信がありませんが、親殺し子殺しがたびたび報道されるご時世、家族の絆はどこへ行ってしまったんでしょうか?
ところで、ハチの家文学館の作品は、実体験をもとに書いたものも多いが、どちらかと言えば酒飲みのいい加減なものばかり、よそ様からみれば聞きたくもないような、自虐的な作品も多いと思っている。詩人でもない、小説家でもない、エッセイストでもない文章力のない私だが、それでも読んでいただける方がいると思うと有難く感謝している。いつか私にも間違いなく死がやってくる。カミサン、息子、嫁さん、孫たちに、心の財産として残せたらという思いもあって書き続けている。
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