早朝のテレビ番組「脇役人生 梅津栄」をたまたま見る。
この人の名前は失礼ながら今思い出したぐらい。しかし、昔からの朴訥とした役者として顔はよく覚えている。名脇役である。とくに「とぼけた老人役を演じたら日本で右に出る人はいない」と言われているそうである。
奥さんが他界して今は独居生活のようであるが、親子ほど年の離れたベトナム料理店のご主人と親友であったり、58才で亡くなったかつての名優木村功の付き人をしていたことなどで知られざるエピソードを初めて知った。
特に、独特の書体で人生を語る墨書に感動! その道でもかなり有名だったんだ。放送の最後に「好きな言葉は?」と聞かれて「無」という字をドラスティックに大きく書いた。般若心経によく出てくる無である。創作はすべて無から始まるとのこと。
一時は主役をやりたかったようだけど、永六輔さんが言った「役者に大きい小さいはあるけれど、役に大きい小さいはない」という言葉にすごく感動し、それから脇役に徹したらしい。
ところで私自身は、銀行員として定年まで働いて来たが、管理職にはなったものの出世したわけではなく、所謂主役の座についたことはない。しかし、名脇役を演じたことは何度かあると自負している。
そのときの主役が、部店長であったりお客様であったり様々であるが、長い職場生活で金銭に絡む多様な人生模様に関わりを持ち垣間見てきた者として、まさに人生感ありであった。
今日は梅津栄さんのような脇役人生、人間としての生き方にとことん感動し、まだまだやることがある、やれると思った。
日曜ではあったが、早起きは三文ならぬ三千万のトクであった。
最新の画像[もっと見る]
コメントありがとうございます。
ホント いい役者ですよね。
あの目と表情による演技は、さりげない役回りでも、つい目に入ってくる個性だとおもいます。
最近では、バラエティでもよくお見かけしますね。
あくまで「脇」にこだわり、邁進していくという脇役人生、カッコいいですねぇ。