横浜山手散歩道
仕事仲間の写真サークル「浜風」の写真展で見た、Mさんが撮った横浜山手の聖母マリアを訪ねてみた。Mさんのベストショットのようにはいかなかったが、数枚パチリ。このマリア像がすぐ近くの聖母愛児園との関わりの像であることを初めて知った。
聖母愛児園は、ちょうど40年前の11月まで9ヶ月、生後間もない二男がお世話になった施設である。40年という歳月は、当時の計り知れない壮絶な思いをとうに風化させてしまっているが、切ない思い出と感謝の念は今でも変わらない。
元町小学校の前の坂をバス通りに向かって歩く。石川町駅方面に左折してしばらくすると、山手カトリック教会が見えてきた。ここでも教会とマリア像、そしてさくらの赤く染まった落ち葉をカメラに収め、教会に入ってお祈りをしたあと、久方ぶりにノートに書き込む。
横浜山手教会にて
今、午後2時35分。西側の窓からやわらかい晩秋の陽射しが教会の中を明るくしている。そしてステンドガラスの祈りの情景が、教会の雰囲気をより一層神秘的に演出していた。
純白のイエスキリスト像は、両手を大きく広げて「さぁ 皆の者よ、私のところへきなさい」と言っているように見える。苦しみや悲しみをやわらげ、救いの手を差しのべている。静かなひとときを過ごしていると、40年前洗礼を受けた亡き妻のことが思い出される。もうすぐクリスマス、イウ゛にはこの教会も信者さんたちで埋め尽くされ、聖き讃美歌が響きわたることであろう。
バス通りをさらに西へ進み、イタリア公園に立ち寄る。バラの花と皇帝ダリアの花がきれいに咲いていた。研修会場に向かう途中、濡れ地蔵に出会った。神も仏も私には大切な信仰対象である。お賽銭をあげてオンカカカビサンマエイソワカとご真言を唱え、感謝の言葉と身体堅固を祈願した。