今朝のNHKテレビで、福島原発事故避難者が郷里への想いなどを言葉にした、自費出版詩集の話題が放映されていた。
福島県双葉町から埼玉県加須市で避難生活を続けている柚原秀康さん(65才)が、避難生活の記録にと書きためた詩や手記67編を、「追憶 ふるさと離れて」(埼玉新聞社、非売品)として自費出版した。帰りたい郷里への想いなどを言葉にした避難者の痛切な詩集だ。孫や曾孫にも伝えたいという。
私も詩が好きで、ハチの家文学館に130編以上投稿しているが、詩というのは空想で書けるものではない。柚原さんのように悲痛な体験をしないと、読み手に伝わる感動の言葉がなかなか出てこない。
掲載されている詩の一部が放映されていたが、心の呻き声が聴こえてくるような言葉が連なっていて、あらためて被災者の心情が身につまされる。
この頃、本棚から有名な詩人の詩集を取り出して、電車の中などで読み返してはいるが、真似て書けるものでもないし、真似するつもりもない。詩は感性の芸術であり、その人独特の個性の表現である。柚原さんが書いた手記のように、思うがままに自由に書けたらそれでいいのだ。
そう思っていながら、なかなか詩が書けないのは、感性の老化でしかないのだろうか・・・。子や孫に残せるだけの財産はないけれど、ハチの家文学館に投稿した我が人生の想いを、世界にひとつしかない本にして家族に残したいと思っている。
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