元々神の島ゆえ、このような汐の差し引きする場所に建立せざるを得なかった
ような事情が有るようだ。仁安の時代「平清盛」に規模拡大を命ぜられた匠の
技が調所に見られてとても興味深い。
汐の干満は勿論、光を受けて輝く大鳥居の姿、回廊の朱色に彩られた柱と
外の風景とのマッチングは時間を忘れる程、美しいものだった。
但し多分に偶々最近観たDVDのあのシーンの影響が有るのも正直なところ。
昭和56年(1981)公開の東宝映画「連合艦隊」(主題歌は谷村新司の「群青」)
中井貴一がえらい若いと思ったら二十歳のデビュー作だった。
本郷英一(永島敏行)海軍大尉の戦死後、英一の婚約者であった陽子(古手川
祐子)に結婚を申し込む弟、本郷眞二(金田賢一)海軍少尉が待ち合わせ場所
に選んだのが厳島神社だ。(って架空の話ですけどね)
朱柱の回廊を大股(海軍風)で歩く本郷少佐の清々しい姿が未だ記憶に新しい
読者も多いだろう。しかしこの頃の古手川さん、たまらなく美しいです。
さあ、厳島神社も堪能した事だし(御札を撮影していて巫女さんに叱られたのは
ご愛敬)前日の帳を消しに参りましょうか。そろそろお店も開店する頃でしょう。
↑「ふじたや」
宝物館に向かって左手の坂道を大聖院の方向に進むこと数分(10:30到着)
丁度店先に「ネームボード」が出された時でした、そう私が一番客のようです。
11:00には未だ時間が有りますが、店前の撮影をしていると準備が整ったようで
中に入れてくれました。
注文は勿論「あなごめし」(¥2,300)加茂鶴もと思いましたが朝の雰囲気には
ちと、似合わないようでしたので今回はパスです。
12分程で大きな木製の蓋がされた丼も熱々の「あなごめし」登場。
店内が明るいせいでしょうか、前夜の「うえの」に比べ照り具合が薄く感じます。
あなごの身はちょっと大きめ、従って肉質もプリ感が多めに感じます。
成る程、通の通う店の味というのはこういう事だったのですね。
これがお値段の差にも成るのでしょうか、澄まし汁の具は「牡蠣」に柚子と三つ葉が
添えられ高級感が増しています。
敢えて、優劣を付ける必要は無いでしょう、こうなると、もう好みの問題だけ。
次回はまた別のお店の「あなご」も頂いてみたいと思います。
--shop data--
店名:あなごめし「ふじたや」
所在:広島県廿日市市宮島町125-2(Yahoo!地図)
電話:0829-44-0151
営業:11:00~17:00
定休:不定休
↑もみじ谷の紅葉は今が盛り、要所々で色付いたもみじが観光客の目を楽しま
せて くれています。お弁当を持った地元の方も大勢。
言い伝えなど「何処吹く風」のカップルも大勢見かけました。
いや「うえの」で終わりと思っていたら、こんな続きがあったのですね。
見た感じ、そして書いてある感じ、こちらの方が上品なお味付けのような気がいたします。
そうですね、「次回」はご一緒できましたら。
何れにしても来年は再会を果たしてお祝いをせねば成りませんね。