あーあ、気がつけば夕方…
さっき、お昼を食べた記憶はあるのだけど、その後むにゃむにゃ…💤
きっと、疲れているのね私… (いつもじゃね?と言うツッコミは受付ません)
やっと、気持ちが落ち着いて来て、おとといのこと考えてみた。
おととい、おっさんのワイシャツと、自分で洗うのを諦めたダウンジャケットを持って
行きつけのクリーニング店へ行った。
そこのお店は、オーナーの自宅が2階で、一階にコインランドリーと
クリーニングの受付がある。
店舗の横にオーナーさん宅の玄関があり、珍しく玄関のドアが開きっぱなしだった。
車から降りようとしたら、いつもは見かけない80代くらいのオーナーらしき奥様が
その玄関から慌てて出て来て、店舗に入って行った。
お昼だから、オーナーさんが、パートさんの代わりに受付するのかな?
なんて思いながら受付に入っていっても、誰も出て来ない。奥でガサこそ音はする。
まぁ、そのうち出て来るでしょと荷物をカウンターに広げて待つこと5分…
奥から、さっきの奥さんが出てきて、私に気付き
「あれ?ごめんね。急ぐ?」と聞いて来る。あまりの顔色の悪さに
「イヤ、大丈夫ですよ。」と返事をした。
「ちょっと、今ね……ちょっと待っててね。」と慌てて自宅の方へ戻って行った。
何だろ?いつものパートさんどうしたんだろ?
と思っていると、救急車と消防車がお店の前で止まった。
救急隊が玄関に入って行って暫くすると、タンカーで70代後半ぐらいの男の人を運んで来た。お腹がぶっくりと膨らみ、顔色はチアノーゼの色。意識はなさそうだった。
酸素とかAEDをした様子は無く、肌着を切られたのか、蛙のように膨らんだお腹が
素肌で晒されていて、素人目にも良くない状態だとわかる。
救急隊は病院を探している様子で、何処かに電話をしている。
さっきの奥様も後から出て来て、救急車に向かおうとしている途中に
荷物を駐車場にぶちまけてしまい、しゃがんで荷物をバックに戻す手が震えているように
見えた。
さっきの奥様の旦那さんだろうな…タイミング悪い時に来ちゃったな…
一人で付いて行けるのかな?
と思っていたら、いつものパートさんが玄関から戻って来た。
聞けば、オーナーの男性は数時間前まで元気で車で出かけていた。
戻って来た男性が、車のドアを開けっ放しで降りたらしいのに、2階にも上がって来ない。
2階から様子を見ていた奥さんが心配になり階段を降りてきたら、階段とは別にある
室内エレベーターの中で旦那さんは倒れていたらしい…
そこで、パートさんが呼ばれて心臓マッサージをずっとしていたと言う。
救急隊の方が言うには、もう意識レベルが悪いとのことだったらしい…
救急措置はなにもされなかった様子。
さっき、私に声をかけてくれた奥様は、どんな気持ちだったんだろ?
自分の気持ちを抑えて、客である私に気遣いをして下さった。
当然なのかも知れないけれど、何だか切なくなった。
「急ぎます。」って言わなくてホントに良かった。
数時間前まで元気でいた旦那さんと最後に話したのは何だったのかな?
まだ、余命宣告された人の方が後悔無く過ごせるのかもしれない…
後悔の無い生き方って難しいけど、感謝の言葉を日々伝えることは
後悔を少なくするかもしれない…
せめて、最後にご夫婦の間に暖かいやり取りがあったことを願うばかりです。
今日の主
「花子様、我が家に来て下さって有難うございます。」
「………」
「今頃か?」
「後悔しないように伝えておくべきかと思いまして…」
「おっさんにも言ったれや…」
「んー、わかりました。」
こんなんでした。
この男性は、この後そのまま亡くなられたそうです。