このところ降り続いていた雪が雨に変わった。
雪まじりの雨である。
雪が雨になるということは気温が上がったわけで、荒れていた海も少しは大人しくなる。
時雨の中、正月に尺が上がったポイントに出向いた。
2メートルの波だったが、緩やかな磯湾の奥なので釣り座は1メートルくらいか。
雨は小雨になり、背後からの風に乗って舞うように落ちて来る。
釣りをするに問題のない状況だった。
フロートリグから始める。ワームはガルプ、サンドワーム。
数投目、ヒット。
ちっこいやつ。
前回よりはいいか、と思うが
その後、さっぱり。
30分後、シンキングリグに変えてみる。前回尺がヒットしたリグである。ワームも同じガルプ、ベビィサーディン。
この磯はフロートよりもシンキングのほうがヒット率は高い。
しかし、音沙汰なし。
そのうち、雨が強くなって来た。
雪まじりの雨粒が背中を激しく叩く。
中断。
車に逃げ帰る。
でも、帰らない。
大晦日も、正月も極めて渋かった。
ほんの僅かなアタリしかなかったが、そいつがでかかった。
ここで帰るわけにはいかない。
渋いのは覚悟の上だ。
車の中で煙草を一服。熱いお茶を飲んだ。
車の屋根を叩く雨の音を聞きながら少しウトウトしたか。
30分後、雨は小降りになった。
気を新たにキャスト再開。
しかし、状況は変わらなかった。
潮目を狙っても、沈み根やテトラ際を狙っても、レンジを変えても、ワームを変えても、ジグヘッドの重さやリーダーの長さを変えても、思いつく限りのことをしてみるがアタリらしきものはなかった。
魚がいないのか?
いや、そんな筈はない。
ただ、食って来ないのだ。
何故、食いつかないか?
分からなかった。
ひょっとして届く範囲にベイトがいないのかも知れぬ。
実際、ベイトのことがよく分からない。
つーさんの話では12月の越前海岸はゴカイ類だったという。
ならば能登外浦もゴカイだろうとそれを想定してやっていたのだが、
事実、前回の尺の胃からは何も出て来なかったし大晦日の尺の胃も空っぽだった。
半分ヤケクソでプラグを付けて投げてみた。
ブルースコードC60。
このところ出番がなかったが、デカメバルを釣り始めた頃何匹も尺をあげた懐かしいプラグだ。いざという時はやはりこいつなのだ。
でも、アタル気配はなかった。
やはり駄目か、と思ったとき、
ゴゴン!と来た。
合わせるとデカメバルの重さがロッドに乗った。
強い引き、尺クラスか!!
よっしゃ!!
と・・・・・
海面を波しぶきが走った。
あんら、違った。
引き寄せ、抜き上げようとして上がらない。
フクラギだった。
ロッドを下げ、リールを目一杯巻いて、気合いを入れて再び抜き上げる。
PEスペシャルは大丈夫とタカをくくっていたが、危ないところだった。
綺麗な魚体、美味そうだ。
瞬間、こいつの刺身の映像が頭をよぎる。
が、突然暴れ下に落としてしまう。そのショックでラインブレイク、ブルースコードと共に海に帰っちまった。
フクラギが来ているのか。
すぐさまレイジー60を付け、フクラギを狙った。
直後のキャストで再びヒット。
フクラギと思って引き寄せ、抜きあげにかかり魚の顔が海面から出たところで
フクラギではないことが判明。でかい口、スズキだった。
フッコクラスだったのでそのまま抜き上げるが、リーダーがブレイク、また海へ落としてしまった。
しかし、2.5号のフロロがこうも簡単に切れてしまうものか。
どうやら、メバルじゃなくてこいつらの日のようだった。
車まで玉網を取りに戻り、本格的にスズキやフクラギを狙った。
がしかし、その後アタリはぱったりと消えちまった。
どこからか回遊して来て、ひと回りして何処かへ行ってしまったらしい。
短い時合いだったのだ。
用意してかかると時既に遅し。よくあることだ。
その後、メバルに戻るが、遠くで一度小さいアタリがあったものの、その後は相も変わらず反応はなかった。
一時止んでいた雨が再び降り始めた。
ヘッドライトの明かりの中を白い筋の束となって雨粒が落ちてゆく。
グローブに雨が沁みてかじかんで来た。
いくら粘るのが得意でも、もういいだろう。
結局、空のバケツを抱え車に戻った。
11時だった。
まあな、こんな日もある。
帰り道、雨は雪になった。
「うしろすがたの しぐれてゆくか」(山頭火)
雪まじりの雨である。
雪が雨になるということは気温が上がったわけで、荒れていた海も少しは大人しくなる。
時雨の中、正月に尺が上がったポイントに出向いた。
2メートルの波だったが、緩やかな磯湾の奥なので釣り座は1メートルくらいか。
雨は小雨になり、背後からの風に乗って舞うように落ちて来る。
釣りをするに問題のない状況だった。
フロートリグから始める。ワームはガルプ、サンドワーム。
数投目、ヒット。
ちっこいやつ。
前回よりはいいか、と思うが
その後、さっぱり。
30分後、シンキングリグに変えてみる。前回尺がヒットしたリグである。ワームも同じガルプ、ベビィサーディン。
この磯はフロートよりもシンキングのほうがヒット率は高い。
しかし、音沙汰なし。
そのうち、雨が強くなって来た。
雪まじりの雨粒が背中を激しく叩く。
中断。
車に逃げ帰る。
でも、帰らない。
大晦日も、正月も極めて渋かった。
ほんの僅かなアタリしかなかったが、そいつがでかかった。
ここで帰るわけにはいかない。
渋いのは覚悟の上だ。
車の中で煙草を一服。熱いお茶を飲んだ。
車の屋根を叩く雨の音を聞きながら少しウトウトしたか。
30分後、雨は小降りになった。
気を新たにキャスト再開。
しかし、状況は変わらなかった。
潮目を狙っても、沈み根やテトラ際を狙っても、レンジを変えても、ワームを変えても、ジグヘッドの重さやリーダーの長さを変えても、思いつく限りのことをしてみるがアタリらしきものはなかった。
魚がいないのか?
いや、そんな筈はない。
ただ、食って来ないのだ。
何故、食いつかないか?
分からなかった。
ひょっとして届く範囲にベイトがいないのかも知れぬ。
実際、ベイトのことがよく分からない。
つーさんの話では12月の越前海岸はゴカイ類だったという。
ならば能登外浦もゴカイだろうとそれを想定してやっていたのだが、
事実、前回の尺の胃からは何も出て来なかったし大晦日の尺の胃も空っぽだった。
半分ヤケクソでプラグを付けて投げてみた。
ブルースコードC60。
このところ出番がなかったが、デカメバルを釣り始めた頃何匹も尺をあげた懐かしいプラグだ。いざという時はやはりこいつなのだ。
でも、アタル気配はなかった。
やはり駄目か、と思ったとき、
ゴゴン!と来た。
合わせるとデカメバルの重さがロッドに乗った。
強い引き、尺クラスか!!
よっしゃ!!
と・・・・・
海面を波しぶきが走った。
あんら、違った。
引き寄せ、抜き上げようとして上がらない。
フクラギだった。
ロッドを下げ、リールを目一杯巻いて、気合いを入れて再び抜き上げる。
PEスペシャルは大丈夫とタカをくくっていたが、危ないところだった。
綺麗な魚体、美味そうだ。
瞬間、こいつの刺身の映像が頭をよぎる。
が、突然暴れ下に落としてしまう。そのショックでラインブレイク、ブルースコードと共に海に帰っちまった。
フクラギが来ているのか。
すぐさまレイジー60を付け、フクラギを狙った。
直後のキャストで再びヒット。
フクラギと思って引き寄せ、抜きあげにかかり魚の顔が海面から出たところで
フクラギではないことが判明。でかい口、スズキだった。
フッコクラスだったのでそのまま抜き上げるが、リーダーがブレイク、また海へ落としてしまった。
しかし、2.5号のフロロがこうも簡単に切れてしまうものか。
どうやら、メバルじゃなくてこいつらの日のようだった。
車まで玉網を取りに戻り、本格的にスズキやフクラギを狙った。
がしかし、その後アタリはぱったりと消えちまった。
どこからか回遊して来て、ひと回りして何処かへ行ってしまったらしい。
短い時合いだったのだ。
用意してかかると時既に遅し。よくあることだ。
その後、メバルに戻るが、遠くで一度小さいアタリがあったものの、その後は相も変わらず反応はなかった。
一時止んでいた雨が再び降り始めた。
ヘッドライトの明かりの中を白い筋の束となって雨粒が落ちてゆく。
グローブに雨が沁みてかじかんで来た。
いくら粘るのが得意でも、もういいだろう。
結局、空のバケツを抱え車に戻った。
11時だった。
まあな、こんな日もある。
帰り道、雨は雪になった。
「うしろすがたの しぐれてゆくか」(山頭火)
そうですか、そちらも渋いですか。
つーさんもゴウさんも渋いというからには日本海外浦はそんな時期なんでしょうね。
釣れるのは産卵が遅れているやつか、産卵直後の疲れでまだ浅いところにいて腹を空かせているやつ、或はとっくに産卵を済ませ、休養も済ませて帰って来たやつ。
まあ、いずれにしてもそんなやつは少ないわけで、たまたまそんなやつと遭遇しなければ釣れないということでしょうかね。
でも、そんなメバルたちのことを想像するのも面白いね。
いないのかね、手の届くところに。どうりでな。
あれだけ釣っていたつーさんが釣れないというのだから、そうだろう。その状況は能登も同じだろうな。
12月は能登も釣れたのかも知れん。
どうやら、その時期が終わっておれは釣りを再会したらしい。なんかズレているな。
これから、デカイのを狙えるポイントは荒れて釣りにならないだろうし、かろうじて釣りが出来る漁港周りは小さいのしか期待出来ないだろう。
産卵後の魚たちはどこか手の届かない深い静かなところで身体を休めているに違いない。
魚はいないし、寒いし、厳しい釣りだな。
でも、もう少しやってみるか。
3月までは少ないチャンスを狙うしかないな。
ところで、年末、ダービーの結末はどうなったのだろうと思っていたが、しっかり辻褄が合ったな。
流石、というしかない。
ドラマチックな展開だったが、それを作れるというのが凄いね。素晴らしい。
ダービーは釣れる第1ステージから釣れない第2ステージへ入ったわけだ。面白い展開だ。
しかし、ここが腕の見せ所かも知れんな。
志賀町のメバルは、激的にシブく何とか採った魚は卵を生み終え、腹がヘコんでガリガリでした。
明るい場所だからでしょうか。
その状況ならメバルがいたとしてもベイトは小魚だっただろうと思います。
こちら越前海岸もそろそろゴカイではなくなって来た感じらしく、小魚食べてたと言う報告がいくつか聞こえて来ています。
となれば簡単なはずなんですけどね。でも釣れないですね。魚がいないんだと思います。どこ行ったんでしょう...。
「うしろすがたのしぐれてゆくか」
男やなぁw