格差の原因として情報技術をあげていた。
情報技術は、人間の能力を拡大するので、当然、能力格差も拡大する。
ちょっとした才覚があれば、気の利いたホームページを作って、
高校生くらいでも稼げる時代だ。
一定以下の複雑さの仕事は自動化されてしまい、人手を不要にする。
たとえば、ホテルの予約サイトができれば、
フロントの予約係の人数は減るだろう。
シンセサイザー技術で打ち込みができるようになった結果、
才能あるミュージシャン以外は仕事を失った。
情報技術が格差を拡大する方向に働くのは確かなようだ。
その昔、産業革命の頃に、機械が労働者に取って代わる、
ということで、打ちこわし運動などがあったらしいが、
結果的には、人間は単純苦役から開放された。
だから、機械に出来るようなことは
しなくてよくなったのだから、もっと高度なことが
できるようになったのだ、という考え方はありえる。
小林さんも、そういう意味で、時代にあった
教育の重要性を指摘していた。
しかし、ITは進歩が速すぎて、
ついてゆけない人は今後ますます増えてゆくだろう。
ITの存在を前提とした教育もITを使ったものになるわけで、
デジタルディバイドは厳しくなりそうだ。
社会全体としてみれば、効率があがり、
生産性が上がることは悪いことでは無いはずだが、
そのご利益が一部の人だけに集中している感じがする。
全体として多くの凡庸な人間に幸福をもたらしているのかどうか、
よくわからない・・・
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