現代日本画家の杉山寧。
平山、高山、杉山、と
みんな山がつくのが面白い。
日本画としては好きなタイプではないので、
これまでほとんど見ていなかったのだが、
改めて説明されると、表面的な部分で判断して
見てこなかったのが悔やまれる。
杉山さんが目指したものは「日本画」ではなく、
「純粋絵画」だったのだ。
そこにおいて、日本画の岩絵具の可能性を
とことん追求した。
喩えられるのは本意ではないだろうが、
その孤高さと試行錯誤ぶりは
日本画にとってのピカソのような人だ。
エジプトのスフィンクスを描いた「穹」
岩絵具の青が、ものすごい精神性を感じさせる。
絵画とは現実を再描画するものではなく、
現実を超えた生命力、感動を生み出すものでなければ、
絵画を描く意味はない。
これはすべての芸術に当てはまる。
現実に取材し、それを超えて
感動を生み出すものを作る。
そのための方法は一つではない。
しかしどれも楽なものではない。
自分なりの道を探して
昼は寝て、夜、一人でこつこつと製作する。
久しぶりに本当の芸術家という概念を
思い出させてもらった。
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