グローバル人材を育てる、
ということの必要性が、
いろいろな場所で言われている。
確かにそれは重要なことだし、
今の日本で不足しているのは事実だが、
しかし、みんなにそれを強いるのは、
逆にかなり危険なことでもあると思う。
プロの将棋やゴルフなどを見ればわかるとおり、
フェアな競争をすれば、ごく少数の人が
ほとんどの賞金を取ることになる。
グローバル人材をめざすということは、
そういう競争で勝ち残るごく少数になることを
めざすということでもある。
ハイリスク・ハイリターンの世界。
挑戦者は必要だし、その成功で、
多くの人が恩恵を受けるのも事実だが、
その一方で、日本人全員がそれをめざしたら、
死屍累々になるのは明らかだ。
しかし、今の日本には、
それを避けるためのはっきりとした生き方が無い
というのは不幸だと思う。
グローバル競争からできるだけ遠ざかる。
英語なんか勉強するより、
グローバル競争するような人たちが、寄ってこないような、
あまり大きな発展性はないが、しかし、
一定のニーズはあるようなニッチで、スキルをつけて、
ローカルにこじんまりと暮らす。
死ぬほど働いて億万長者になるより、
こじんまりと、ローカルにそこそこで暮らしをしたい、
と思う人も多いはずなのだから、
グローバル人材育成の仕組みとともに、
そういう生き方をサポートするための
社会的な仕組みも再構築する必要があるように思われる。
日本を、年収1億円か年収100万円かの
二極化した世界にしないためには、
そういうことが重要ではないだろうか?
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