愛という努力目標

誰かを愛しいと感じること
誰かのために何かしたいと感じること
誰かを愛すること

これらは、それぞれ関係しているが、
基本的には別のことだと思ったほうがよい。

誰かを愛しいと感じることは、
ほとんど本能的なものだ。

誰かのために何かしたいと感じること、
も、人間が社会的動物であることからくる
本能的なものだと思う。

これに対して、誰かを愛すること、
はずっと難しい。

本来、神様にしかできないことのような気がする。

つまり、「自由」「平等」などと同じで、
人間にとって、実際には得られない理想、
すなわち、努力目標なのだ。

ごく稀に、かなり理想に近い状態が実現
することもある、という程度のもの。

しかし、こういう重要な価値が努力目標とは、
人間という動物はほんとうに不思議なものだ。