たまには無料本を、と思って、
なんとなく、漱石の三部作を逆順に
読み直してみている。
「門」は三部作の最後の作品で、
「それから」で友人の妻を略奪した
主人公夫婦のその後を描いている。
全体的に、暗い話が、
淡々とした筆で進んでゆく。
主人公の二人はかなり脱俗していて、
現在と、過去の事件とは
全然結びつかない。
ラストの一節は
昔から好きなのだが、
改めて読み直しても、
やはり良い。
でも、それ以外は、どうも
あまり感心するところが無かった。
過去の悪行のせいで
子供ができない、というのは
ちょっと酷いと思う。
安井との再会の部分も、
恐怖のわりには、なんだか
あっさりと通り過ぎてしまうし・・・
参禅の話も、あまりに俗だ。
どこをどう評価すれば
いいのだろう?
俗で小心な自分の姿を描いた、
ということなのだろうか。
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