日々の寝言~Daily Nonsense~

考える脳、考えるコンピュータ

原題は"On Intelligence"。
そのまま訳せば「知能について」「知性について」

脳の働き方についての本だ。

2年前くらいに翻訳が出ている。
著者は、パームコンピュータの創業者。

アマチュア研究者が脳について書いた
トンドモ本ではないのか、
と思っていたのだが、予想以上に面白かった。

アマチュアではあっても、この本の著者は、
筋金入りだ。なにしろ、
自分のやりたい研究が大学でできない、
ということで、会社を作ってお金を儲けて、
自分の研究所を作ってしまったという。

脳の中でも、新皮質に焦点を絞り、
それがやっていることは、
外界からの入力を元に、
世界の階層的な構造を学習し、
次に起こることを予測することだ、
という仮説を示す。

その仮説にもとづいて、
大脳皮質の6層構造の働き方を
説明しようとする。

細部は詰められていないが、
おおまかには筋は通っていそうだ。

著者は、現在は「ヌメンタ」
という会社を作って、
自分のアイデアを実現しようとしているらしい。

お金をもらって研究するプロの研究者ではない、
アマチュア研究者の真骨頂とも言うべき姿だ。
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