緊急事態宣言が解除された。
まだ恐る恐るという感じではあるが、
なんとか大きな再燃なしに
収束に向かって欲しいものだ。
県を跨いだ移動、特に、
東京や大阪との間の移動は
まだしばらくは控えたほうが良いだろうし、
海外渡航はいわずもがなだ。
COVID-19 の感染拡大のコントロールが
難しいのは、無症状感染者が多く、
潜伏期間も長いことによる。
その結果として、今やった施策の結果が
見えてくるのが1週間程度かかってしまう。
その時になって慌てても、既に遅く、
抑制するのにはまた各種規制が必要、
ということがありえる。
これは、制御理論の基本で、
こういう場合には、予測制御が
重要になるのだが、まだ感染の実態や
メカニズムがわかっていないので、
予測ができない。
予測モデルを作るためにも、
感染の実態をできるだけしっかり
把握することが重要だ。
今、把握できているのは、
PCR検査陽性者数だけと言っても良い。
抗原検査にも期待されているが、
これも基本的には発症しないと検出されない。
そうではなくて、抗体検査で、
市中感染者数の推計を
定期的にすることが必要だと思うのだが、
専門家会議は、抗体検査を無視し続けている
ように見える。
しつこいが、献血を使った検査の結果も
まだ全く発表されてこない。
精度の高い検査キットがまだ十分に無い、とか、
しきい値で結果は変わる、といった情報もあるが、
世界では、いろいろな結果が発表されている。
たとえば、スペインでは
全国で6万人を対象に実施して、
感染経験者率は 5% だったという。
精度についても、検証が進んでいて、
かなり高い製品も出てきている。
国内自治体での実施計画も
発表されているし、山中先生も
「批判はありますが、PCR検査に比べて、
大量の検査をより安全に行うことが出来る抗体検査は、
今後の対策を決める上で極めて重要と私は考えています。」
書かれている。
PCR検査、抗原検査、抗体検査、
いろいろなツールを使って
感染の現況と推移を早く把握して、
予測制御が可能になるように
なると良いと思う。
それができるようになるまでは、
少々過剰気味くらいに感染拡大対策を
続けるしかないだろう。
専門家会議は、これまでに学んだこととして、
2つを挙げていたが、重要なのは、
ライブハウス、クラブ、病院、高齢者施設
など、クラスター感染が起こりやすい場所が
はっきりしたことだと思う。
ただし、こうした判断も、これまで、
クラスターを中心に検出してきた結果だけに
基づくものであり、市中感染者数の推計次第で
かなり変わってくるだろう。
たとえば、通勤電車での感染リスクはどうなのだろう?
今のところ、電車やバスで感染したという報告は
あまり聞かれないのだが・・・
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