三部作を amazon prime で見直している。
映画では、AI は、人間を
エネルギー源として栽培し、
利用している。
それを見ていて、改めて、今の社会では、
巨大資本が、人間を、自己増殖のための
情報源として利用しているなぁ、と思った。
ヒトは情報を食べて生きている。
活動のエネルギーとなる物質も重要だし、
本来は、それを得るために、情報を使っていたのだが、
人類史のどこかの時点で、
物質の消費よりも情報の消費のほうが
重要になったのではないかと思う。
料理も、材料は物質だが、
「おいしさ」は情報なので、
情報が重要な部分を占めている。
モノを所有することよりも、
経験することが重視されているのも、
物質的帰属よりも情報が重視されている
ということだと思う。
モノを得るための情報だったものが逆転して、
情報の消費にモノの消費が従属している。
現在の資本主義社会では、
資本もまた、情報を食べて巨大化している。
e-Commerce や e-Health、キャッシュレス、
ブログや SNS 動画投稿サイト、
VR やメタバースを駆使して、
人から情報を吸い上げて消費する。
GAFA(Facebook は Meta になってしまったが)が象徴だが、
中国も、資本が国家と密接に結びついているだけで
起こっていることは同じようだ、というか、
資本と情報が集中している分、さらに強力になっている。
もちろん、資本は、人間のように
情報を味わうわけではない。
その自己目的である増殖のために使うだけだ。
たくさん情報を食べた資本は、
効率よく自己増殖して巨大化してゆく。
「デジタル化」はそのために必須な手段だ。
そのおかげで、人間も利便性を得るが、
代償として資本に渡す情報も増えてゆく。
資本の増殖が悪いわけではない。
それがコントロールできていないことが
問題だと思う。
「新しい資本主義」と言うのであれば、
この資本による情報の吸収と増殖を地球規模で制御して、
資本や、一部の資本家のためではなく、
人類全体、地球全体、宇宙全体のためになるように
使わなくてはいけないだろう。
その意味で、バルファキスの
「クソッタレ資本主義が倒れた後の世界」は示唆的、
というか、あれくらいラディカルなことをしなければ、
駄目なのかもしれない。
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