以下激しくネタバレ。
* * *
イメージ性に富んだ映像と
音楽がなかなか良かった。
現実と幻覚が交じり合ってゆくイメージは、
キューブリックの「シャイニング」
を彷彿とさせる。
水が多用されているところは
タルコフスキーっぽい感じもある。
普通の解釈では、すべては
ディカプリオ演じる保安官の幻覚、妄想
ということになるのだろう。
妄想に閉じ込められた主人公(とその妻)。
それはまさに Shutter Island そのものだ。
しかし、ディカプリオ以外すべてがグル、
という解釈も、かなり苦しいが
原理的には不可能ではない。
(だからこそ、抜け出せないのだ)
それは、こうして映画を観ている我々もまた、
自分自身の Shutter Island に閉じ込められている
のかもしれない、ということを示唆する。
興行的には、何度も観てもらうために
「謎解き」という形で売っているようだが、
この映画が提示しているのは、古来からある
原理的に解くことのできない謎だと思う。
それにしても、
人間が抱いてしまう悪夢、
作り出してしまう心の闇というのは、
なぜこうもすさまじいのだろう・・・
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