日々の寝言~Daily Nonsense~

名人戦問題(2)

将棋の名人戦問題は、
毎日新聞が一面を使って経緯を説明し、連盟の通知書などを公開する、
という事態へと発展している。
毎日インタラクティブ名人戦問題

どうやら、まったく単純に連盟側の大悪手、ということらしい。
以下は、毎日の開示情報などからの推測。

将棋連盟としては、朝日からの提案を受諾して、
毎日との契約を解消する交渉をすることになったわけだが、
通知書を送ったのは、そのための最初の一手というつもりだったようだ。
(実際、中原副理事の言葉として「初手を打ったところ」というのがある)

ところが、その初手である通知書が、
あまりにも稚拙で、言葉足らずというか、
一方的な通告に読めるものだったので、
毎日新聞が激怒してしまった、ということのようだ。
朝日への移動という決断自体には、いろいろ深謀遠慮があるとしても、
今回のトラブルの裏には何もなく、
単にそれだけ、ということらしい。

魅力的な新しい女性に言い寄られたので、
長いつきあいの彼女を切ろうとして、
最初が肝心とばかりに、単刀直入に「別れてくれ」と切り出したら、
激怒されて、すっかりこじれた、というだけ。
なんだかなぁ・・・

まさに名人戦が戦われている
今のタイミングになってしまったのも、
単に、王将戦が終わるのを待っていたら、
思いがけず第七局までいってしまった・・・
という、これもまた、だめだめな感じ・・・

いずれにせよ、長くつきあった恋人と
一方的に別れるのはとても難しいことで、
十分な誠意をつくして交渉するしかない話だ。
連盟としても、そうするつもりはあったようだが、
契約内容との絡みもあって、
最悪の初手を打ってしまった、ということ。

というわけで、将棋連盟が魂を金で売った、
といった批判は、ちょっと筋が違うようだが、
それにしても、毎日が激怒するのは当然だろうし、
連盟の理事たちがあまりにも世知に疎い、
と言われるのはしかたないだろう。
今回の騒動で将棋連盟および将棋の印象に与えた
ダメージは測り知れない。

特に心配なのは、森下、島の若手理事と、谷川九段の心中だ。
(森内名人は、こういうことにはほとんど影響されないような
感じがする^^; そこが森内名人の強さだ)
渡辺竜王ですら、心配で将棋に集中できない、というのだから、
谷川九段の心中はいかばかりか。

森下、島理事も、今回のことでは、
かなりの負い目を負うことになったわけで、
このまま順位戦を落ちてゆくようなことになれば、
あまりにも大きな才能の喪失だ。
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