本書はもう絶版のようだが、
図書館で借りて読んだ。
池澤夏樹さんの小説は、
饒舌過ぎると感じることがある。
特に長編小説。
「タマリンドの木」は中編だと思うが、
やはり部分的には饒舌過ぎるように感じられた。
そこまで丁寧に言葉で説明しなくてもいいのに、
ちょっと味消しだなぁ、と思えてしまう。
でも、全体としては気持ちのよい恋愛小説の佳作だ。
ラストもハッピーエンドで好ましい。
(ちょっと楽観的というか希望的過ぎる感じはあるが・・・)
ストーリーはともかく、読んでいて、
ずっと昔に知っていた人の面影が
ヒロインの修子に重なった。
なぜだろう?
規格外のところ?
小さな動物のようなところ?
自然に根ざしているところ?
うまく言えないのだが、
全体的な雰囲気が近いと思った。
エレガントで知的で、
自然派で、ときどき大胆で、
普段は臆病で繊細。
彼女も、修子のような場所を
見つけられていればよいのだが・・・
続編の「すばらしい新世界」も
読んでみたい。
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