コンパクトに一週間を振り返れるので大変重宝している。
今週もいろいろと暗い話があったが、
コンビニの店員さんが、
万引き少年に刺されて亡くなったニュースがあった。
同じようなニュースは何度も繰り返されているが、
そのたびに、やりきれない思いになる。
「ビールが飲みたくて万引きした。」
「捕まりたくないから刺した。」
NHKが伝えていた犯人の少年のコメントだが、
なんとも反射的な行動を思わせる。
万引きしたその先、刺したその先、
を少しでも考えなかったのだろうか・・・
同じ状況でもいろいろな行動が起こるのは、
人によって価値観が異なるからだが、
その「価値観」の主な要素の一つに「割引率」がある。
将来の不確実な利益・不利益を
どれくらい割り引いて考えるか、ということ。
割引率が小さければ、長期的視野での行動になり、
割引率が大きければ、短期的視野、反射的な行動になる。
どのくらいの割引率が適切かは、
世界の変動性、複雑さに依存する。
安定していて、ある程度未来が予測可能な社会では、
長期的な視野で行動することは有利になるので、
未来を予測しようという動機にもなるが、
世界が複雑になって、不確実性が増すと、
先のことを考えることによる利益は減ってゆく。
あまりいろいろ考えすぎると、
無駄なことばかり考える結果になり、
却って損をするようになる。
従って、割引率の高い、
反射的に行動する人の割合が増える。
あるいは、「神」「温暖化」のような、
超長期な価値にロックインして、
近い現実を見ることから逃避する人の割合が増える。
予測し、考えることの価値が減り、
そこに裂くコストを減らしている、という意味では
どちらも同じことだ。
これが、価値判断や意思決定の経済学の
教科書に書いてあることだが、
現実もそうなっているのだろうか・・・
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