駅でたまたま「シダネルとマルタン展」の
ポスターが目にとまって、心惹かれたので、
用事の合間の時間に、ミレーの絵で有名になった
「山梨県立美術館」に、すごく久しぶりに立ち寄った。
アンリ・シダネルとアンリ・マルタン。
どちらも知らなかったのだが、
1860年頃の生まれで、最後の印象派、などと
呼ばれているらしい。
セザンヌやゴッホのような革新性は無いが、
逆に、いかにも印象派らしい、身近な題材を
穏やかに点描に近いタッチで美しく描いている絵が多い。
印象派をさらに改革して 20世紀絵画に
つなげたのがセザンヌやゴッホだとすると、
むしろ、印象派を、アカデミズムのほうに融和させて、
社会的に認知させることに貢献し、
生きている間は社会的にも認められていたらしい。
二人あわせた展覧会になっているのは、
北フランスで生まれた思索的な感じのシダネルと、
南フランスで生まれたおおらかな感じのマルタンと、
対照的ながら、若い頃に知り合ってずっと友人として
それぞれの道を一緒に歩いてきたのだそうだ。
このあたりの経緯は、もともとシダネルの絵を収蔵していて、
今回の展覧会を企画した
ひろしま美術館のサイトに掲載されている。
二人の描いた絵も、似ているところもあるが、
色彩が抑えめで黄昏どきや月明かりの絵も多いシダネルと
華やかな明るい色彩の多いマルタンと、
対照的、相補的な面もあって、とても楽しめた。
久しぶりに「印象派」の絵を堪能した、
という感じ。
Wikipedia によると、シダネルは、
> 1901 年には中世の面影が残るがジェルブロワに移り住む。
> 当時のジェルブロワは過去の宗教戦争の影響で荒れていたが、
> シダネルは自宅の庭を薔薇園にし、
> さらには村全体を薔薇で埋め尽くすことを村の人々に提案した。
> 村の人々はシダネルに共感し、
> 季節になると薔薇が咲き乱れるようになったジェルブロワは
> 現在「フランスの最も美しい村」の1つに選ばれている。
とあり、今回の展覧会にもこの村の絵がいくつかあった。
ジェルブロワについてのブログがあった。
ここは行ってみたい!!!
パリから、モネの庭のあるジベルニーと
あわせて回ることもできるようだ。
展覧会は、3月末にはSOMPO美術館にも巡回してくるようなので
もう一度くらい行ってもいいかもしれない。
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